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第10話 「隷属」

こんなほぼエタっている作品に最近ブックマークを付けてくれた方がいたので、更新してみました。


今後も超不定期でも更新するかもしないかも?


 「白梅、気を失ってたのですか?」

 「ああ、ちょっとやりすぎたみたいだ。ごめんよ白梅。」


 手元にタブレット状に浮かしていたメニューを眺めながら、片方の手でずっと白梅の頭を撫でていた大神だったが、流石に少女相手にやりすぎだったと反省はしているらしい。


 「白梅は大丈夫なのです。ちょっと身体はまだカクカクしてるけど頭はスッキリしてるので、これで良いのです。」


 すまなそうな大神の顔色を伺ったのか、白梅はそういって小さくガッツポーズをしてみせると、白梅の控えめな胸ではシーツをそこに留めておくことが出来ず、ストンと落ちて桜色の蕾が再びあらわになる。


 ところだったのだが、慌てて白梅の背中に手を回して抱き寄せた大神によってそれは回避された。


 「ルー、この光っているのはなんなのです?」

 「あー、俺の出来ること一覧表。みたいなもんかな?」


 抱き寄せられたことを特に気にした様子もなく白梅がそう大神に質問をした。


 白梅が気絶していたのは30分ほどだったが、大神は説明書を読むのが苦にならないタイプなので、そんなメニューに表示される内容は一通り目を通してある。


 なにせこの能力がこの世界での自分の生死を分けるだろうから大神も真剣だ。


 「それで白梅に協力して欲しいことがあるんだが。」

 「ん?ルーが白梅を鎮めてくれたお礼に何でもするですよ?」


 ピコンっと猫耳を動かしながら、そう半裸で無邪気な笑顔でそういうことを言う白梅に対して、「俺はロリコンじゃない、俺はロリコンじゃない、猫耳なんて弱くない。」と心の中で念仏のように唱える大神であった。



▽▽▽▽▽



 「じゃぁ、命令ですよ。ルー、お手。」

 「んー、うん、耐えられるな。」

 「え?命令に耐えられるですか?」

 「お姫様達は魔法で三重に縛ったと言ってたが、効果は三倍とまではいかなかったみたいだ。」


 大神に対する隷属の魔法の効果は確かに発動しており、命令に逆らうと身体が縮むような精神的苦痛や圧倒的な不安感などに支配されるのだが、淫スキル【マゾヒスト】という変なスキルで、その受ける苦痛を快楽に変えられるらしい。


 とはいえ、不安感の方は若干残っているので完全に対抗できるわけではなさそうだが、三人同時に同じ命令を出されたりしなければ抵抗は出来そうだし、二人同時でも短時間なら耐えられるんじゃないか?と、大神は当たりをつけている。


 「じゃあ、ルーはもうどっかにいっちゃうですか?」


 不安そうな目で大神を見つめる白梅。

 いや、どちらかというと寂しそうな目だなと大神は思った。


 白梅のいうとおり、命令が効かないのであれば、奴隷の立場に甘んじることはない。

 命あっての物種なのだ、見張りが白梅しかいない今が逃げ出す絶好の機会だろう。


 しかし、


 「大丈夫だよ御主人様。白梅のお願いはこれからも命令じゃなくてもちゃんと聞くさ。

 その代わり、俺が命令に耐えられることはしばらく二人だけの秘密にして欲しい。」


 大神の口から出たのはそんな言葉だった。


 この世界がどうなっているのか?ここはどんな場所か?そもそも逃げられるような場所なのか?それが分からない状態で賭けに出るほど大神は博打打ちではないし、なにより今自分がいなくなっては白梅の立場もない。


 現在ほぼ唯一の相談相手である白梅を味方にしたいという打算と、こんな不自由な奴隷という立場から白梅も開放してやりたいという善意と、そんな奴隷である白梅の味方でありたいという正義感と、なにより今、腕の中にいる小さな少女を護りたいという保護欲が大神をそうさせたのだ。


 まぁ、端的にいうと身体を重ねて情が移ったのだろうが、それを素直に認められるほど大神は若くは無い。と、いう話だ。


 「ルーは白梅と一緒にいてくれるですか?」

 「ああ、御主人様、これからも俺だけは白梅の味方でいよう。」



▽▽▽▽▽



 「これで白梅は勇者様の奴隷じゃなくなったのです?」

 「ああ、これからはお互いがお互いの奴隷で、御主人様だ。」


 大神の決断は早かった。

 ユウキやファーリーがいない間に、早速、淫魔法【愛の奴隷】という魔法を使って白梅の奴隷権限をユウキから奪って自分のものにしたのだ。


 本当は自分を、そして白梅を奴隷から開放するような能力があれば一番良かったのだが、そんな都合の良いものは見つからなかったため、このような形になった。


 自分の御主人様側を切り崩し、強制的に自分の味方を作るような老獪なやり方ではあったが、それを白梅に説明せずに行うほど大神は悪人では無かったし、白梅も大神から説明された今後の計画を理解し、そして信用してのことだった。


 と、いえば聞こえが良いが、汚れた大人の大神が白梅の純粋無垢な瞳と言葉が眩しすぎて無下にできないでいるだけである。


 ともあれ、大神自体も自覚はしていないだろうが、本質的にこの男は子どもの味方なのが白梅にとって救いになっているのであろう。


 なので決して大神がロリコンなわけではまだない。

 たぶん、きっと。


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