表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

口裂け女-恐怖の都市伝説-

 とある深夜の出来事。

 1人の少年が、路地裏に寂しく足音を響かせている。

 その背後から迫る闇。

 コートをまとった女性だ。

 マスクで顔の半分近くを覆っている。

 露出された目から、怪しげな美しさを醸しだす。

 そうとうの美人であろうと期待させる雰囲気をまとっている。

 彼女は静かに話しかけた。


「私、綺麗?」


 妖艶な声が、闇に覆われた静寂を震わせた。

 古い街灯により、照らされた少年。

 彼の足が止まった。

 じっと、俯いている。

 アスファルトにはゴミが散乱している。

 少しだけ頭を持ちあげた。

 顔は陰となっている。

 綺麗な長髪を伺っているのだろうか。


「綺麗です」


 少年は静かに答えた。


「これでもぉ?」


 女性は厭らしく笑い、マスクを外した。

 それだけで、彼女に対する印象は激しく変わるであろう。

 口が耳元まで裂けていた。

 人を喰らおうとする野獣のようだ。

 少年は大きく顔を持ちあげた。

 その瞬間に、悲鳴が夜の静寂を引き裂いた。




「ぎゃーっ、ばけものーっ!」




「おいこらっ。人の顔を見て逃げるなよ。失礼な女やな。足、はやっ!」


 口裂け女は一目散に逃げていく。

 100mを6秒で走れるほどのスピードで。

 のっぺらぼうの少年は怒っていた。

 お姉さんに化物呼ばわりされて、少し傷ついていた。

 彼は自宅へ帰ると、ネットで愚痴った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 意外なオチでとても面白かったです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ