夢島京子side
先ずはキャラクター一人一人のモノローグでどんな個性があるか知ってくださいね。
彼らも人間。
感情の変動もあります。
皆の過去や心情が軽いか重いかは、本人以外決めてはならないもの。
他人が決めるものじゃない。
いつも明るい人でも、落ち込んだり悩んだり。
そんな人間味ある彼らをご覧下さいませ。
ーーーあたしは異質だった。
そんなことはとっくに気がついていた。
…あたしの目がーーー女子の足に釘付けになっていることは、周知の事実。
聞こえていたんだ…。
『やだ、夢島さんまたこっちみてる!』
『何かにやにやしてて気持ち悪い…。』
面と向かって言われないのは辛い。
寧ろ、気持ちいいくらいすぱっと言われる方がどれだけマシだろう。
…最初は違ったんだ。
ただ女子としてコイバナとかしてみたくて、羨ましく見ていただけだった。
それがいつの間にか、『…女子って可愛いなぁ。』から始まって………。
『あのお尻から太もものラインが堪らない』とか、『あの胸は何カップあるんだろう』に………。
そう考えていることの方が楽しくて、いつしか………当初の目的を忘れてしまっていた。
…吹っ切れたのは、高校に入学した日だった。
自分を誰も知らない学校に行きたいだけで選んだ場所。
…目の前を猛スピードで……天使が通り過ぎて行った。
その天使は夢か幻か………、いや人間だった。
自分のクラスに入って、何気なく挨拶したあと、最後に入ってきた。
小さくて可愛い天使が可愛い声で………『担任』だと告げた。
耳を疑ったのは言うまでもない。
しかし、更なる常識を彼女は打ち破った。
彼女は言う。
『あたしは普通って言葉が大嫌いだ。人と同じで何が楽しい?
磨くべきは個性だ。おまえら、同じだったら顔が違うだけで見分けがつかねぇだろーが!
自分らしく生きろ!違うことをまようんじゃねぇ!』
それを聞いた瞬間、あたしの頭の中で鐘がなったのだ。
\さよなら理性!こんにちは本能!/
あたしはいや、僕は僕らしく生きざまを彼女に晒そうと決意し、実行した。
現在僕は友達も出来、絶賛、佳奈子ちゃんにウザがられ中だ。
だが、嫌われているわけではない。
それが嬉しくて仕方がないんだ。
『やぁ、佳奈子ちゃん!今日も可愛いね!さぁ、ホームルームの時間だよ!君が居なくては始まらない♪』
校長はありません←
計16名のside後に本編へ入ります。
気長にのんびりご覧下さいませ。
夢島くん、とっても影響を受けやすく、純粋な子だと理解していただけたら幸いです。
愛すべきお馬鹿さんです。
ムードメーカーの1人、宜しくお願いします。