第89話 『ドライアド』
怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第89話
『ドライアド』
遺跡に入ったイタッチとダッチは、植物の交戦していた。
「クソ、何本切っても切っても、キリがねぇぞ!!」
どれだけ蔓を切り倒しても、植物はダメージがないようで攻撃の手を緩めない。
まだ毒の鎧を着ているため、触れる前に躊躇があるため、攻撃を防げているが、攻撃を喰らうのも時間の問題だろう。
「イタッチ、どうする!?」
「ダッチ。少し時間を稼げ!!」
イタッチはダッチの背後に隠れると折り紙を降り始める。ダッチに守ってもらっているうちに、イタッチが完成させた折り紙は……。
「ソイツは!?」
イタッチが作り上げたのは、小型のミサイル。
「コイツで周りの蔦を吹っ飛ばす。その隙にダッチ、お前が植物の本体を倒せ!!」
「ああ、任せろ!!」
イタッチは部屋の奥にいる植物に向けて、ミサイルを発射する。植物は危険を察知して蔦でガードするが、それにより殆どの蔦が焼き焦げて一時的に防御が薄くなる。
「今だ!!」
ダッチは焼けた蔦の隙間を通り抜けて、奥にいる人形の植物の元へ向かう。そして、
「とりゃ!!」
植物を一刀両断した。切られた植物はその場に倒れると消滅する。
それと同じように動いていた蔦も全て消え去った。
ダッチは植物が落としたお宝を拾い上げる。
「ほれ、イタッチ」
ダッチは手に入れたお宝をイタッチに渡した。
「これでお宝をゲットだな」
お宝を手に入れたイタッチ達が遺跡を出ると、猿が心配そうに駆け寄ってくる。
「凄い音がしたが大丈夫なのか!?」
「ああ、植物も駆除しといたが。念の為だ、安全が確認できるまでは近づかない方がいいぞ」
イタッチ達は鎧を折り紙に戻すと、村のある場所に戻った。
植物を倒したと聞いた村人達は大喜びして、宴を開く。
「外の人たちも参加しないか?」
イタッチ達も宴に参加するように猿の仲間達は勧誘してくるが、イタッチ達は背を向けると、
「俺達は良いよ。まだ他にも仕事があるしな」
そう言って森の中から姿を消した。
宴の最中、猿の元に村の子供達がやってきた。村の子供達は森の中で不思議なものを見つけたと喜んでいる。
「どんなものを見つけたんだ?」
「これこれ!!」
子供達が見せてきたのか、黒い球体に顔のような模様のある種。
「変わった種だな。村のそばに植えてみるか!!」
「うん、僕たちが世話するよ!!」
その森は大昔から人の消える、神隠しの伝承が残っていた。探検家や植物学者だけでなく、その土地に住み慣れた住民ですら、姿を消す。
一人二人と消えていき、その神隠しは村単位で起こることもあったと言う。




