第80話 『空中』
怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第80話
『空中』
「今回狙うお宝はこれだ!!」
イタッチはアンに印刷してもらった写真をテーブルに置く。
そこにはワニの銅像が映し出されていた。その銅像を見て、ダッチは首を傾ける。
「なんだこれ?」
「ダイル像。彫り師キツツキの作ったとされる銅像であり、イタリアの美術館から日本の美術館へ移動することになったんだ」
「その銅像を今回は狙うってことか。どこの美術館に設置されるんだ。結構するならそれからだろ」
イタッチは首を振って否定する。そして写真を持って立ち上がると、
「美術館に置かれてからじゃ警備が固くなる。今回狙うのは輸送中だ」
美術品を載せた飛行機。その横を何かが並走する。
「なんだあれは……」
パイロットの一人が横を飛び何かに気づく。
「何か出て来たぞ」
横に並走していたのは小型のジェット機。その窓が開き、イタチが出て来た。
「まさか、日本の警察から連絡のあった!?」
イタッチは折り紙の鎖を飛行機につけると、それを伝ってジェット機から飛行機に乗り移る。
そして折り紙で穴を開けて侵入した。
「穴を開けられた!! 墜落……しない!?」
穴の空いた場所をイタッチは折り紙で塞ぎ、飛行機を修復する。
「さてとお宝はどこかな……」
イタッチが飛行機に侵入してお宝を探していると、
「そこまでだ。怪盗!!」
スーツにサングラスをつけた様々な動物達が現れる。
「おっと、警戒はしてるよな」
スーツの動物は銃を取り出して、イタッチを脅す。しかし、イタッチは折り紙で剣を作ると、スーツの動物達の銃を弾き落として、素早く制圧した。
「お宝はこっちだな」
アンに作ってもらったセキュリティーカードを使い、扉を開けると様々な品に並んで、例の銅像があった。
イタッチは銅像を背負うと、飛行機の扉を開けた。
「じゃあ、このダイル像は貰っていくぜ」
イタッチは飛行機から飛び降りる。銅像を背負っているため、落下の速度はいつもよりも早い。
折り紙を折り、傘を作って広げる。傘で落下の速度が遅くなり、ゆらゆらと落ち始めた。
「ダッチ!!」
イタッチが叫ぶと、空の向こうから小型ジェットが飛んでくる。ジェット機はイタッチを回収すると、そのままどこかへ飛び去っていった。
「それが例のお宝か?」
「ああ、手に入れたぜ!! 後はこのまま逃げるだけだ!!」
ダッチがジェット機を操縦していると、センサーで後ろから何かが追っていているのがわかった。
「何か来てるぞ」
「ん?」
後ろを見ると、プロペラ機に乗ったフクロウ警部が追って来ていた。
「飛行機から無線があった!! 見つけたぞ、イタッチ!!」
「フクロウ警部!! こんなところまで!!」
フクロウ警部からの逃走撃が始まるのであった。




