第53話 『悪魔』
怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第53話
『悪魔』
「イタッチ。お宝があったぞ」
「よし、ダッチ! それを持って逃げるぞ!!」
ダッチがお宝を手に持つ。しかし、ダッチの意思とは関係なく、お宝は地面に落ちた。
そして地面に落ちたお宝から黒い液体が漏れてくる。
「イタッチ、大変だ……」
「どうした!? ……なんだ、これ」
二人の前に現れる悪魔。悪魔は二人のことを見ると…………。
アパートのある部屋集合したイタッチ、ダッチ、アンの三人。
三人は次の狙うお宝に付いて相談していた。
「次に狙うのはこのデーモンリング」
「なんだ、その物騒な名前のものは……」
ダッチが尋ねるとアンがパソコンに画像を出して見せた。
「デーモンリング。別名悪魔の門。1870年にフランスの開拓家によって発見されました。そしてその名の通り、リングの向こうには悪魔の世界と繋がっていると言われています」
画像で写し出されているのは金色に光っている腕に嵌められような大きさのリング。
悪魔の世界と繋がっていると言われたダッチは大口を開けて笑う。
「悪魔の世界だ。そんなものあるわけないだろ」
しかし、イタッチは笑っているダッチに真剣な顔で伝える。
「俺もそんなファンタジーみたいなものはないと信じたい。だが、事実、何件か事件が起きてる」
アンがパソコンを操作して、次の画像を映し出す。そこには焼けた集落と逆さ十字架に吊るされた家畜の写真があった。
「1956年11月。輸送中にデーモンリングが行方不明になり、経路から50キロ以上離れた村で発見された。そのリングがあった村がこれです」
「こいつはひでぇな……」
流石のダッチもその写真を見て、口を押さえる。
「その他にも何度もデーモンリングが行方を眩ましては、事件を起こしました」
「なんでそんな宝を俺たちが盗むんだ」
話を聞いたダッチが嫌そうな顔でイタッチを見る。
「お宝を盗むのが俺たちの仕事だ。それにそんな危険なものの展示会をやってるんだぜ。出展者の方が度胸がある」
イタッチが立ち上がると、それを追うようにダッチも立つ。
「今回行くのは、グルヌイユ展覧会の会場だ。狙うはデーモンリング」
「悪魔だとか、そういうものを信じる気もないしな。ビビる必要はないな」
19時5分前。展示会の会場を警官達が囲む。
「フクロウ警部。今日はよろしくお願いします」
髭を生やした初老のカエルがフクロウ警部に挨拶に現れる。
フクロウ警部は胸を張って答えた。
「お任せください。今日こそ、イタッチを捕まえて見せましょう!!」
「本当の本当によろしくお願いします。デーモンリングのために……」




