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怪盗イタッチ大作戦!!  作者: ピラフドリア
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第206話 『子ウサギ』

怪盗イタッチ大作戦!!




著者:ピラフドリア




第206話

『子ウサギ』





 子ウサギが亀に連れられてやってきたのは遊園地。初めてきた遊園地に子ウサギは興奮してはしゃぎ回る。

 そんなウサギの姿にほほほと亀は分かった。




「あまり遠くに行くなよ。迷子になるからな」




「うん!!」









 遊園地で遊び、日が暮れ始めた頃。亀の後ろをついて歩いていた子ウサギはある人物を見つけた。

 それは道の端で泣いている子供の虎。




 子ウサギはその虎のことが気になり、亀の後ろから離れると虎の元へと駆け寄る。




「どうしたの? 何があったの?」




「とーさんとかーちゃんがいなくなっちゃったの……」




 事情を聞くと、泣きながらも答えてくれる虎。子ウサギはそんな虎の手を取る。




「泣くな、俺も一緒に探してやる」




「本当?」




「ああ」



 子ウサギは虎の手を引っ張ると、遊園地へと歩き出した。




 遊園地を虎と子ウサギで歩き始めて数分。探し回ったがなかなか両親は見つからない。不安で虎がまた泣き出しそうになる。




「う、どこ行っちゃったの……」




「すぐに見つかるさ。だから泣かないで、俺も一緒だから大丈夫だ」




 子ウサギは虎を慰めながら虎の両親を探し回る。しかし、やはり見つからない。

 そして探して見つからないため、子ウサギも父親を頼ることにしようと、周囲をキョロキョロとしてみたが、




「…………あれ、もしかして俺も……」




 ここでやっと気がついた。子ウサギも迷子になっていたことに。

 しかし、ここで騒ぎ出したら虎を不安にさせてしまう。子ウサギは不安な気持ちを抑え込んで、虎を慰めながら搜索を再開する。




 時間が経過して、子供たちにとってはかなりの距離を歩いた気分だ。より虎の不安が強くなり、今度はまた泣き出してしまった。




 子ウサギはどうにか泣き止ませようと慰めるが、なかなか虎は泣き止んでくれない。虎の涙に子ウサギも不安な気持ちが強くなり、目が潤い始めた頃。

 子ウサギはあるものを見つけた。




「そのリュックにつけてるのって……」




 虎の背負っていたリュック。そのリュックの横にあるバッチ。それは子ウサギにとって見覚えのあるものだった。




「これ……? これはとーさんが勇気をくれるお守りだから持ってなさいって」




「それなら俺も……」




 虎の持っているバッチと、同じものを子ウサギも持っており、カバンの中から取り出す。

 そのバッチは四神の幹部が持つことを許されているものであり、四神である照明のようなもの。




 そのバッチを見せまい、二人はここで初めて知った。二人が四神の関係者であるということを。








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