第20話 『森の宝石』
怪盗イタッチ大作戦!!
著者:ピラフドリア
第20話
『森の宝石』
世界を股にかける大怪盗イタッチ。今日もお宝を手に入れるため、行動するのであった。
「おい、こんな山奥に本当に宝があるんだろうな?」
ダッチが心配そうにイタッチに聞く。イタッチは山道を登りながら答える。
「ああ、この先にある銅剛洞窟に、今回狙う宝がある」
今回狙うのは銅剛洞窟という洞窟に隠されているという宝箱。
平安時代にこの山を根城にしていた山賊が、残したとされる宝箱であり、その保管場所は分かっているが、今まで辿り着けたものはいないという。
しばらく進んでいると、イタッチ達は吊り橋にたどり着いた。
しかし、その吊り橋はかなり痛んでおり、所々板がなくなっている。
「おい、なんか書いてあるぞ?」
その吊り橋の板には平仮名が一文字づつ書かれている。
『あ・め・ろ・ふ・ん・ら・や・き・い・ぱ・よ・ん』
そして吊り橋には甲板が『パンはパンでも食べられないパンはな〜んだ? そのパンを進めば、橋は壊れない」
それを見たダッチは腕を組む。
「なんだ、これは……。ナゾナゾか?」
「どうやらそのようだな」
イタッチはそう言うと、近くにあった小石を拾うと『め』の板の場所に投げた。
すると、小石がぶつかった衝撃で、『め』の板は崩れてしまった。
「間違えた板に乗ると、壊れてしまうらしいな」
「残った板は『あ・ろ・ふ・ん・ら・や・き・い・ぱ・よ・ん』だな。この中に正解があるのか……」
「読者のみんなも一緒に考えてくれ!」
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問題
『パンはパンでも食べられないパンはな〜んだ?』
この中から完成させよう!
『あ・ろ・ふ・ん・ら・や・き・い・ぱ・よ・ん』
ヒント:お料理の時に使うぞ!!
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「そうか! 分かったぞ!!」
イタッチは閃く。そしてダッチと共に吊り橋を渡る。
「答えは『フライパン』だ!!」
イタッチ達が渡り終えると、吊り橋は崩れて壊れてしまった。
「こんな仕掛けがあったとは……というか、平安時代にフライパンなんてあったのか?」
ダッチは壊れた橋を見ながら不思議そうな顔をする。
「深いことは考えるな。先に行くぞ」
イタッチ達は先へと進む。そしてついに洞窟に辿り着いた。
イタッチは折り紙で松明を作り、暗い洞窟を照らす。
奥へと進んでいくと、今度は文字の書かれた板が道に嵌め込まれていた。
そこには『る・た・ぬ・き・ん・す・た・ば・す・こ』と書かれていた。
そして近くの壁には『点々をつけると踊り出しちゃう家具ってな〜んだ?』と問題が書いてある。
それを見たダッチは腕を組んで悩む。
「またナゾナゾか……」
「どうやら山賊はナゾナゾが好きだったらしいな」
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問題
『点々をつけると踊り出しちゃう家具ってな〜んだ?』
この中から完成させよう!
『る・た・ぬ・き・ん・す・た・ば・す・こ』
ヒント:点々をつけるとダンスしちゃう!!
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「読者のみんなは分かったか?」
イタッチは『た』の板にジャンプする。
「答えはタンスだ!!」
ダッチもイタッチを追いかけて、この問題を突破した。
さらに進んでいったイタッチ達はついに宝箱のある部屋へと到着した。
しかし、宝箱は二つ置いてある。
そして宝箱の前には看板が置いてあり、またしても問題があった。
『最後の問題。一問目と二問目のどちらかにはタヌキが隠れていた。どちらにタヌキが隠れていた?』
宝箱には一問目、二問目とそれぞれ書かれている。
「タヌキが隠れていた? 俺たちタヌキとあったか?」
ダッチは首を傾げる中、イタッチは考える。
「タヌキはどこにいたか? みんなも一緒に考えてくれ!」
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最後の問題
『一問目と二問目のどちらかにはタヌキが隠れていた。どちらにタヌキが隠れていた?』
ヒント:たぬきはタバスコが苦手
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「どこにいたか、分かったか?」
イタッチは二つの二問目と書いてある宝箱の元へと向かう。
「一問目は『あ・ろ・ふ・ん・ら・や・き・い・ぱ・よ・ん』二問目は『る・た・ぬ・き・ん・す・た・ば・す・こ』。この中にタヌキはいる!!」
そしてイタッチは二問目と書かれた宝箱を開けた。そしてそこには宝石が入っていた。
「答えは二問目だったのか……」
驚いているダッチにイタッチは説明する。
「『る・【た・ぬ・き】・ん・す・た・ば・す・こ』。ここにタヌキはいたんだ」
イタッチとダッチは宝を持って、洞窟を出る。