1-3日本の安全保障に於ける在韓米軍の効果
在韓米軍はあくまで韓国を防衛する為に存在し、日本の安全保障には全く関係無いと言う人もいるがこれは大きな誤りである
現在、在韓米軍は日本の安全保障上極めて大きな役割を担っている
世界地図を見てみると日本海を挟んだ日本の対岸にはロシア、北朝鮮が国境を接しており、この二ヶ国に遮られる様な形で中国は日本海に接していない
これは元々、日本やそこに駐留する米軍との直的な接触を嫌った中国が自ら門を閉ざした結果だが、それが中国の日本海進出を阻む結果となっているのは皮肉な事である
ただし、当時の情勢とは異なり太平洋進出を画策している中国にとって最大の障害となる日本攻略を考えた場合、日本海側へのアクセスが断たれている状況は好ましい事ではない
それでも中国が強引な手段に出られないのは在韓米軍の存在があるからに他ならない
現状、中国とロシアの関係は比較的良いもののように思える
しかし、これはあくまでも敵の敵は味方という関係性でしかなく、両国の間に信頼関係のようなものは存在しないと思われる
実際に一時的とはいえ人民解放軍がロシア領内に侵入する事をロシア政府は了承しないだろう
一方で人民解放軍が日本海側へ抜ける為に北朝鮮領域内を通過する事も不可能に近い
その理由が在韓米軍の存在である
もし、人民解放軍が北朝鮮領内に進出すれば、それは間違いなく在韓米軍の注意を引いて最悪アメリカ介入の口実となり兼ねない
これは現状、中国が最も懸念する事態の筈だ
更に在韓米軍の存在は、韓国に対する中国の介入に対しても大きな抵抗となっている
これは一見、日本の国防とは無関係に思えるが、これにより中国が日本に侵攻しようとした場合、北周りから日本海側に抜けるルートをロシアと北朝鮮に塞がれている上に、朝鮮半島そのものを大きく迂回する必要があり、その侵攻ルートを大きく制限している
加えて日本と中国の間に米軍基地が存在するという事実は、日本に対してなんらかのアクションを起こす前にアメリカとの対峙をする可能性がある為、アメリカと直接的な対決を避けたい中国にとってその行動を制限する理由の一つとなっており、これは現在ニュース等で見かける事がある人民解放軍の日本領空への飛行ルートにも現れていて特に東シナ海から日本海側へ抜ける際に於いて顕著である
又、朝鮮半島を周りこんで日本海側へと抜けるルートは在韓米軍と日本に挟まれる様な形になっている為、日本侵攻時に米軍が介入しやすく東シナ海側から日本海側への侵攻を難しくしている
この様に在韓米軍は、ただそこに在るというだけで中国の行動を大きく制限しているのだ
この抑止効果は日本に対してとって非常に有効であり、利用しない手はない
更に都合の良い事に日本と韓国の間には直接的な軍事同盟は存在しない
日米韓の同盟に於ける日韓の関係はあくまでもアメリカとの同盟を介した間接的なものであり、現在両国間で取り決めている軍事関係の決まり事の殆どが、この間接的な同盟を補助する為のもので基本的に無くても余り問題は無い
結果として日韓関係が崩壊して断交状態になったとしても、米韓の軍事同盟のみで在韓米軍の根拠は有る事になる
実際にはそこまで極端な事にはならないであろうが、日本としては昨今の日韓関係を顧みるに有利な点の一つである




