1-2日本の安全保障に於ける朝鮮半島の意味
よく、朝鮮半島は日本の安全保障上あまり意味が無いという人達がいるがこれは明らかな誤りである
寧ろ対中国を前提とした場合、朝鮮半島は良くも悪くも、日本の安全保障上の地政学的な要地となる
これは北朝鮮や韓国が極度の反日である事とはあまり関係が無い
単純に日本の隣に在る陸地と言うその事自体が重要なのだ
日本は海に囲まれた島国である
この為、中国が日本に侵攻しようとした場合、中国はその侵攻部隊の殆どを船舶によって輸送する必要がある
これは防衛上極めて有利な条件である
しかし一方で、この事は日本にとっても大きな足枷ともなっている
それは進軍を考えた場合、天候等の要素考慮しなければ海は基本的に均質な地形であり、それを克服する手段さえ用意できるのなら理屈上、日本の海岸線上の任意の地点の何処にでも進軍する事が可能であるからだ
しかしこの事は、言うほど簡単では無い
一般的に船舶は積載量は多いがそれはあくまで他の輸送手段と比較すればと言う事であり、艦船の積載量がそのまま輸送量のボトルネックになる事を考えれば、地域制圧が可能な程の輸送力を確保する為には適切な物資集積を必要とする
故に日本侵攻を考えた場合、日本近海の陸地は非常に高い戦略的価値を持つのである
一方で日本の防衛を考える場合、日本周辺の諸島防衛は極めて効果的な方法であると言える
何故ならば敵側の物資集積地を日本から引き離せれば、その分補給線を引き延ばせるからである
又、船舶は積載量こそ多いが一方で速度は遅く攻撃の標的としては安易な部類に入る
加えて人は水上を歩けない上、積載された物資も水上に放り出されれば沈む為、一隻辺りの損害率が高く船舶を護衛する手段も限られる
その意味でも侵攻側にとって橋頭堡の確保は必須であり、逆に防衛側としては相手にそれをさせない事が重要なのである
そして其の意味に於いて、朝鮮半島は日本本土侵攻に理想的な橋頭堡となり得る
特に厄介なのが中国と地続きの為、中国にとっては前線への補給線の確保が比較的容易である反面、日本としては補給線の分断が困難である点だ
その上で日本海に接している朝鮮半島は、日本の安全保障上無視出来ないレベルで地政学上の意味を持っている
ただし此処で誤解してはいけないのは朝鮮半島が地政学的に日本の安全保障上にとって意味を持つのは、あくまでもそこに存在する組織の方向性に大きく依存すると言う事である




