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詩集 寂しさにたへたる人の

青猫

作者: 小日向冬子

夜空に月

ぴいんと弧を描く

鋭いきずあと


青白い光に照らされて

鳴いてみたところで

泣いてみたところで

冷たく凍った空気が

冴え渡っていくばかり


遠くを電車が走ってる

 そう、遠くにはね

あんまり寒くて静かな夜は

ひどいよ

こんなに近くに聞こえる


ぷるぷると

共鳴する魂が欲しかった

ふたごの僕のドッペルゲンガー


けれどね

それは夢、夢

ただの悲しい夢でした


こんばんは

僕の薄くて冷たいくちびる

こんばんは

僕の白いため息


やっぱり僕は

いつまでたっても

ただ一匹の青い猫

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― 新着の感想 ―
[一言] 少年のころ、実家の2階にある自分の部屋で、屈託を抱えて、夜の電車の音を聞いていました。なぜか心に懐かしくて、好きでした。幾年月が過ぎ、事情あってまた実家に戻りました。今夜、子どもらはどんな気…
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