青猫
夜空に月
ぴいんと弧を描く
鋭いきずあと
青白い光に照らされて
鳴いてみたところで
泣いてみたところで
冷たく凍った空気が
冴え渡っていくばかり
遠くを電車が走ってる
そう、遠くにはね
あんまり寒くて静かな夜は
ひどいよ
こんなに近くに聞こえる
ぷるぷると
共鳴する魂が欲しかった
ふたごの僕のドッペルゲンガー
けれどね
それは夢、夢
ただの悲しい夢でした
こんばんは
僕の薄くて冷たいくちびる
こんばんは
僕の白いため息
やっぱり僕は
いつまでたっても
ただ一匹の青い猫