ガールズサイド
ヒロイン目線の、一週間後です
あれから一週間が経った。
おじい様の気まぐれかつ一方的な発表に、私は振り回されてばかりだった。
それに以前なら出来たことが、全く出来ていない。
学校へ行けば、見ず知らずの男共が求愛にもならぬ一方的な感情をぶつけてくる。
外出をしても、今までは気にもならなかった人の目が気になる。
今まで普通に接してくれていた異性でも目がギラついていて、ゆっくりと腰を据えて話をすることすらできない。
「まるで…わたしは小動物のようだな…。
見えもしないものに怯え、自室でしか安堵できないとは」
気付けば、自嘲気味な笑いがこみ上げていた。
ただでさえ部活の問題で追い詰められていたというのに、今回の件で自分というものがいかに他人に頼っていたのかがわかる。
誰も、助けてはくれない。誰も、私の心中など考えてはくれない。
オプションの方が重要視され、まるで物のようだ。
「いや…違うか…。元々、何もなかったのか」
でも、何故だろう。
一人でいい、一人でいいから…私自身を見て、感じて、思ってくれる人が欲しい。
ずっと寄り添って欲しいとは言わない、私のことだけを考えろとも、言わない。
ただただ、私自身を見て欲しい……。
あっ、一人だけ初日にいたか。
確か新入生で…名前は今考えてみると、聞いてもいなかった。
でも、まあ、今更遅い話だ。
もう、私も流石に限界。これ以上は耐えられない。
「……明日、全てを終わらせよう」
私は、ここ数日使っていない制服を見やり、一人決意を固めた。
良かったら感想とかくださいねぇ