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クリエーター  作者: 如月灰色
《第一章 二つの世界》
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~第二十六話~Xデーその2

そうです、私が変な白カカオです。ということでこんばんわ。昨日思った事。この作品の女性陣、ワンパターン過ぎない?とりあえず現状だけで、エリーと順子に若干ココ、シーリカと美月のキャラが被ってる気がするんですが…。私のイマジネーション不足です。すみません。パソゲでもやって引き出し増やしますか。…ゲームやってる時間がねぇorz

 今僕んちの庭は、なんか黒い車とSPの方々でまっくろ○ろすけです。ここ、A田県のクソ田舎だよね?確かに外壁は白いけど、ホワイトハウスじゃないよ?ここ。つうか疑問二つ。


「あの…長谷川総理?誠に僭越ながら、二つ程質問させていただきたいのですが」


 長谷川総理は一昨年就任した、今までと比べ若めの総理だ。外交面に滅法弱かった日本の内閣を一新し、主要国内での日本の立場を見事に復権させた手腕の持ち主だ。正直、僕はずっとこの人が総理でいいとすら思っている。


「…なんですか?」


 うおおおお!!微笑を浮かべ柔和な態度ながら滲み出るオーラがパネェェェ!!!…どっかの馬鹿国王とは大違いだ。日本人で良かった。


「えー…会見は、生中継でしたよね?つまりさっきでしたよね?なんでこんな所にいらっしゃるんですか?それと、なんで僕の住所がおわかりなのでしょうか…?」


「そんなことかアキラ君。代わりに私が答えよう」


 いや、代わんな。出たがりか?若手の芸人か?


「それはあの会見が終わった後、ゲートで一っ飛びさ」


「ごめん、国王バカ。全く説明になってない」


「バカって言われた…」


 あー!もうシュンとすんなめんどくせー!!


「わかった済まなかったよベイン国王。もっと分かりやすく説明してくれ」


「ベイン国王なんて水臭い。アーちゃんベーやんの仲ではないか」


「一回も言ったことねぇだろ」


「先ず会見が終わり、すぐ『アキラとは誰だ』となった」


 だろうな。つうか進めやがった。いや、進めてくれ。突っ込んだら負けだ。


「その後『はいはーい!私知ってるー!』っと私が手を挙げて案内することに」


「初期のハー○イオニーか。つうかアンタが僕の名前出したんだから知ってて当然だろ。逆に知らなかった方がびっくりするわ」


「ここで皆さんをこのりむじん…『るるるりぃぃぃむずぃぃん』に乗せてゲートで我が国へ」


「いや、そんなル○ン3世とか若○みたいに言い直す意味がわからんし。つうかキュートスにリムジンごと連れてったの!?」


「うむ。ゲートはマテリアルの世界間での移動は出来んからな。そこは私と大臣でちょこちょこーっと」


「アンタらほんとはすげぇ魔術師なんじゃねぇの!?…あとエリー。暇なのはわかるけど、僕のポケットまさぐるの止めて。音楽プレーヤーなら後で貸してあげるから」


「ぶー」


 確かにまさぐるのは止めてくれたが、今度は僕のパーカーの紐とファスナーで遊び始めた。もう、いいや。


ーーーフォンフォン!!



「…で、アキラ君とエリーの逢瀬の為の愛の穴を通りこちらの世界に戻り、アキラ君の魔力を嗅ぎ分けて辿り着いたと言うすんぽーだ」


ーーーフォンフォン!!


「あー…とりあえず…今んとこ、前半部のかなり卑猥な誤解を生みそうな表現はよそうか。ゲートな。つい一瞬前まで普通に言えてたろ?そしてそんな駄目GPS使うんじゃない。僕の行動筒抜けか?つうかアンタら犬か?政府の狗か?あっ文字通りか」


ーーーフーォン!!


「狗ではない!私はアメ○トリス軍大総統キングブ」


「はいはい傲慢傲慢。ちなみにアンタはキュートス国の国王のキート=ベイン3世だ。オーケー?」


ーーーフォフォフォン!!


「あいたっ」


 あーもうなんだよこの家族は落ち着きねぇなぁ。あーあ…エリーがファスナーに指挟んで切っちゃってるよ。さっきからファスナーのヘッドをそんな高速上げ下げしてるから。


「ほらほら。こっちの世界では治癒魔法使えないから、後で治してやるから。なぁ順子ー。絆創膏持ってきてー!」


「あっ…うん!」


 呆気に取られながらこの状況を傍観していた順子が、猛ダッシュで絆創膏を取ってくる。流石陸上部のエース。


「ほれっ。これでとりあえず大丈夫だ」


「んっ…ありがと、アキラ…」


 涙目で僕を見上げるエリーの頭を軽く撫でてやる。指に、名前を出しただけで恐ろしい事になりそうな、世界的アニメーションのセーラーアヒルの絆創膏をして少し機嫌良くなったようだ。


「…いいじゃん!可愛いんだから!!」


 お前高校生にもなってそれかよ…という僕の生温い視線を感じてか、顔を真っ赤にして抗議する順子。


「そうだ。お前ら二人遊んでこい。順子、部屋に案内してやれ。エリー、順子の物を壊すなよ?」


「「うん、わかった」」


 よし、子供は素直でよろしい。


「主も…やるな」


「だろ?ダービー。これで話に集中出来」


「いや…我にはわかる。まだあどけない二人が、つたないテクニックでくんずほぐれつ『手遊び』しているところに、頃合いを見計らって混ざるというそんな高等テクを」


「リメンバー・味噌汁ハーバー」


「ガクガクブルブル」


 おい指輪、震えんな。痛い。


「あっ、晶君。その指輪、今しゃべらなかったかい?」


 長谷川総理が恐る恐る聞いてきた。他の首脳の方々もざわついている。すみません、存在忘れてました。


「えぇ、そうですよ?これは僕が子供の頃、親父から四歳の誕生日プレゼントにト○ざらすで買って貰ったイチキュッパの」


「我はたかが紙幣で、しかも玩具屋で買える存在か」


「何言ってるの?198円に決まってんじゃん」


「まさかの三桁!?」


「晶、その指輪、あの時の…」


 うん、親父、そんな事実ないよね?あの時買って貰ったの二万ピースのパズルだよ?忘れてないよね?もし乗っかってきたのなら、親父は一応数少ない常識人サイドの人間なんだから、やめて。それともあのパズル一緒にやろうとしたのに、親父が会社に行ってる間に全部完成させたこと、未だに根に持ってんの?


「主…四歳児に二万ピースのパズルをさせるスパルタ鬼畜のどこが常識人だ。あと主はマジで規格外だな。どこにもおらんぞ?そんな四歳児。ル○ィなんてワンピースでも苦戦してるのに」


「あっ、良い事思いついた。総理、今からキュートスに行きませんか?僕が大魔導士アキラと呼ばれる所以をお見せしましょう。他の首脳の方々も」


「自分で大魔導士とか言ってしまうか、主…それにしてもこの主、ノリノリである」


 こうして僕と首脳陣、僕の家族ご一行はキュートスへ着いた。こんな面子の中、我が家の肩身はさぞ狭かったろう。




「よーし、いいぞー!グレン!ガラム!」


 大規模なゲートから現れる異世界の要人達を見ようと、キュートス城の城門前には多くのギャラリーが押し寄せていた。花火まで上がっている。…どこの馬鹿だ。その中から目ざとくいつもの面子に、ついでにガラムまで見つけた僕は、総理達に僕の力が本当だと証明するべくあるデモンストレーションを思いついた。

 アクアリウスを召喚して半径数十メートルのドームを作り、グレンとガラムを中に招く。戦闘形式の方が盛り上がると思ったからだ。勝負はどちらかが負けを認めたら終了。ほら、読みどおりあちこちで賭博が始まっている。つうかこの国の人って、ホントお祭り好きだなぁ。見てみろ。マテリアル人なんかエルフの群集と、突如出現した薄絹の美女が作った水のドームに呆気に取られてる。あと、たぶん僕が魔法使ったことにも。

 ちなみに対戦相手が何故この二人かと言うと、単純に前衛魔術師団だから。ココは僕に攻撃魔法使う事を頑なに拒否した為、残念ながら不参加。楽しそうなのに。


「よーし、いっちょ女の子の前でいいとこ見せて、アキラに負けないハーレム作ってやるか!」


 拳をぶつけ気合を入れるグレン、相変わらず雑念の塊だ。


「そんなことだと魔法一つ練成できないぜ…っっとぉ!」


 開始の合図前に、グレンが横型の炎の竜巻を僕に放つ。たしかに合図決めてなかったけど。横っ飛びに避けた僕を、ニヤニヤ笑っている。


「なんか…言ったか?」


「…何でもねぇよコノヤロウ」


 後ろを確認すると、水の壁にぶつかるまで芝が焦げた跡が続いている。


「魔法は想いの力…だろ?」


「…って何かっこつけてんだ!!よくよく思い出したら、竜巻の螺旋がハートの形してたじゃねぇか!気色わる!!」


「誰がお前に俺の熱い気持ちを向けるか!そう!あれはこの勝負を見ている、全女性へのラブだ!!」


 …確かにその想いは強そうだけど、お前の魔法はある意味で致命的な欠陥がある。そうも言いながら、グレンは大小様々な炎の放射で攻めてくる。


「お前はダンマリか!?ガラム!」


 スタート時から腕を組んだまま動かないガラムに叫ぶ。


「…五月蝿い。馬鹿馬鹿しい。俺は出るぞ」


「いいのかー?お前前から僕の事気に食わなかったんじゃねーのかー?ブルったかー?フォイフォーイwww」


「…んのやろう!人間の分際で!!」


 安い挑発に引っかかり、一瞬で作った氷の槍で本気で僕の胴を狙って来る。こいつ、成長してやがる。


「おわっと!氷の槍(アイスジャベリン)とはお前らしいじゃないか!ガラム!つうかここには僕以外の人間もいるんだから、そういう物言いは止めれ!」


 自分で言うのもなんだが器用にブリッジで避け、そのまま後ろに跳ね上がり向き直る。僕だって伊達に鍛えてない。


「うるせぇ!!」


 立ち直った所にすぐ槍の一突きが飛んでくる。ちょっと、避けるのは間に合わないかな?


ーーーガキィィン!!


 僕も土中から薙刀を作り、広い刃幅を利用し矛先の軌道を逸らす。


「俺もいるぜ!」


 どこのテ○ーマンだ!ガラムの背後から、グレンがジャンプして炎の剣を投擲してくる。


「のわっ!?」


 後ろや横に避けたのじゃ間に合わない。受けるにしても、体勢が充分じゃない。そう判断すると、逆に前転して投擲の角度の内側に入りやり過ごす。槍のリーチで小回りの利かないガラムの懐にそのまま詰め、そのままの勢いで蹴りを放つ。


「がっ!!」


 胸板に蹴りを喰らい、僕の運動エネルギーそのままに吹っ飛ぶガラム。そのガラムを尻目に、こちらもジャンプした勢いそのままに剣が突き刺さった傍に着地したグレンが得物を回収する。


「つうかお前!!剣なんて持ってなかったろ!?お前魔術師だろうが!!」


 まぁ僕も薙刀とか出してるし、人のこと言えないけど。


「主、優れた魔術師は魔導装飾された武具を媒体にし、より強力な魔法を放つ者も少なくないというぞ」


「あああ…わからなくもない。でもグレンそんなモン持ってなかったろうが!」


「なんかさ…俺も不思議なんだけどよ、お前と戦ってると底から魔力が溢れてくる感覚がするんだよ。俺だけど俺じゃねぇみたいな?それで…炎の事象の向こう側からこいつが出てきたんだ…魔剣『フレイム・タン』」



いつもながら前半部が長くなるもので…そしてこんな想定外なバトル展開になってるのもいつものことで…端的に言うと、私もビックリしています。補足を一点。同じ魔剣でも、白夜のとグレンのは意味合いが異なります。白夜のは、『魔的な剣』、グレンの方は『魔法剣』です。紛らわしいですが。

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