19.婚約披露会③
誤字報告、本当にありがとうございます!
改めて見てみると、思ったよりも誤字が多くてビックリしましたね。
誤字を発見した方、言葉遣いおかしくね?と思った方、どしどし報告待ってます!
遠慮とか一切いらないです!
「初めまして。わたくしはパース侯爵が娘、ジュリアンと申します。ジュリアンとお呼びくださいませ。お会いできて嬉しゅうございますわ」
「初めましてジュリアン様。パッティア王国のグラウプナー公爵が娘、ルーナでございます。ルーナとお呼びください。こちらこそ、お会いできで嬉しいです」
格家のご令嬢やご婦人方とあいさつをして、早一時間。
『美しい』とか褒められて『お世辞でも嬉しい』と思っていたのに、去り際に『ブスのくせにどんな手段を使ったんだ』とか耳元で言われて、『大国の女性怖い!』と思っているこの頃。
ご令嬢、ご婦人方、どこでその言葉を覚えたのですか?
私みたいに、平民に紛れて暮らしていたり、貧民街に住んでみたりしない限り、なかなか聞く言葉ではないと思うのですよ。
特に貴族の世界では。
私の1割が令嬢で、4割が聖女、残りの5割は冒険者だと自認しています。
だから実は、出席必須の夜会や領地運営の書類以外では、貴族のことはほとんど分かりませんが……
そして、そんな中現れたこちらのお方、ジュリアン・パース侯爵令嬢。
ノア様の要注意人物の中の一人。
愛らしいピンクブロンドには純白の大輪のユリを飾り、自分の瞳と合わせた淡いスカイブルーのドレスをまとっている。
同年代の女性の中でも特に低い身長は、男性たちの庇護欲をそそるのでしょう。
レースや宝石を惜しげなく使われた、プリンセスラインの豪華なドレスは、とても良く似合っていた。
「ねえルーナ様。何かベッキーに気に障ることを言われませんでしたか?」
女性の中でも小さなジュリアン様と、女性の中でも背の高い私。
彼女は上目遣いで私を見つめ、両手を胸の前でキュッと握りしめて私に問う。
「特に何も言われませんでしたが……ジュリアン様はローラット公爵令嬢様と仲が良いのですか?」
「ええ!……でも、ベッキーはどう思っているか分かりませんわ」
最後の方は声が震えていた。
どうやら泣いているらしく、ハンカチを濡らす仕草はとてもかわいらしい。
でも—————な、なぜ急に涙を!?
今まで憎しみのこもった目はご令嬢とご婦人方からだけだったのですが、格家のご子息からも睨まれています!
わ、私悪くない!……多分?
「お見苦しい姿を見せてしまい、申し訳ないです、ルーナ様。ベッキーのこと、わたくしはずっと友人だと思っていたのですが、そう思っていたのはわたくしだけかもしれないと、悲しくなってしまって……」
「そんなことはないと思いますよ、ジュリアン様。私はお二人の関係は分かりません。しかし『ベッキー』『ジュリアン』と気軽に呼び合う仲なら友人と思って……
「ベッキーはわたくしのことを、『パース侯爵令嬢』と呼ぶのです。でも、『パース侯爵令嬢様』でないだけ良いのでしょうか」
え?
嘘、ごめんなさい。
ローラット公爵令嬢は、自分よりも格下である侯爵家なら、敬称もつけずに呼ぶだろうと思っていたけれど。まさかの名前ではなく爵位だったとは……
「お気遣いありがとうございます、ルーナ様。お化粧も崩れてしまいましたので、失礼いたしますね」
「え、ええ……」
ジュリアン様は会場から逃げるように去っていった。
『ルーナ、やばい! とりあえず王子様のところに逃げろ!』
『え、なんで?』
『傍から見たらルーナが泣かせて、ルーナから泣きながら走り去ったように見えるんだよ! ちなみに気づいてないだろうから教えてあげるけど、あれ泣き真似だし!』
頭に響くレイの言葉に私は焦って周囲を見渡す。
扇で口元を隠し、眉をひそめてコソコソと話す女性。あからさまに汚物を見る目をして、今にも怒鳴ってきそうな男性。
——————やられた!!
ノア様の要注意人物に入っているのだから、もっと警戒するべきだったわ!
『レイ、この会場は魔法の使用が許可されていたかしら?』
『ルーナは主催側だから大丈夫だと思う……多分!』
『多分ってつけないでよ! もう転移魔法使っちゃいましょう。ノア様の近くまでだと魔力消費量は……?』
あぁ、睨むくらいだった視線が、刺すくらいになっています。
貴族社会のこういうところが苦手なんですよ……
碌に社交界に出ていなかった私からすると特に!
「あれ、泣き真似だよね。災難だったね~」
思考の纏まらない私の頭に、気の抜けたような声が降ってきた。
読んでいただきありがとうございました!
世々原の新作『 聖女様の尻拭いをすることになった私ですが、実は精霊女王の娘らしいですよ?こんにちは魔王様。あなたの妻になるものです!』が今朝公開されました。
8日までは予約してあるので、毎日公開されます。
『聖女様の尻拭い……』は、この『義妹に聖女の称号を……』を考えているときに枝分かれした作品なので、若干設定が似ています。
どちらも『五大精霊』というところから考えていった作品なので!
ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!
現在連載中の三作品は全部名前が長いので、略が思いついたら感想でもメッセージでもいいので、教えてもらえたら嬉しいです。




