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12.深夜の訪問者(ノア視点)

今回はノア視点です!


昨日は文字数少なめだったけど、今回は約2800字といつもよりも多めです!

最近は文量のばらつきがひどいですね…( ´△`)

ルーナ嬢が元伯爵と戦った日の夜(本人はちょっとした喧嘩と言っていたが…)窓からコンコンとノックをする音が響いた。

もちろんルーナ嬢とは別室なので、ルーナ嬢が訪ねてきたかとも思ったが、流石に外から来るとは考えられない。

ジェイクも、主に私のせいで転移魔法ばかり上手になっているから、20階まで空を飛ぶことはできないだろう。


どうせあの精霊なんだろうなと思いつつ、一応剣を装備して窓に近づく。


カーテンを開けると、空中に胡座を描く様な姿勢で浮いているレイというらしい精霊がニッとピースサインをしてこちらを見ていた。

相変わらず自由なやつだと思いつつ、入って良いよとサインを出す。


すぐに壁を通り抜けてくるのかと思いきや、窓を開けろとムスッとした顔で窓枠を突いてくる。

少々呆れながら鍵を外してやると、破顔して中に飛び込んできた。


(どうせ壁なんて意味ないのだから、勝手に入ってくれば良いのに)


精霊というのは自由な生き物らしいから、何かワクワクすることでもあったのだろう。理解はできない。


「よっ王子様! こんな時間まで起きてちゃ体に悪いよ?」

「訪ねてきておいて何を言う…」

「確かに〜」


私のことを「王子様」と呼ぶ彼は、恐ろしいくらいに整ったその血の雫の様な瞳を細める。

一見すると笑っている様だが、心の奥はどう思っているのか分からない。

そんな怪しいオーラを纏っている彼は魔力の底が見えず、それを隠そうともしていないのが余計に異様だ。


「わざわざ外から入ってきて、なんの用ですか?」

「ルーナのことだよ。契約とは言え、これからは俺の役目を王子様に任せることもあるだろうからね〜」

「ルーナ嬢の、と言いますと?」


ルーナ嬢って呼べたんだ〜 と彼は笑っている。

婚約者とはいえ、まだ籍を入れたわけでもなければ、そもそもが契約結婚なのだから当たり前のことだろう。

初めて会った時に興味が湧いたのは本当だが、それ以上の感情を持つ予定はない。

(危険なことをしないでほしいと言うのは事実だが…)


「ルーナのことを話すには、まず俺のことを話さないといけないんだよね〜 長くなるよ?」

「かまいませんよ。あなたの訪問ですっかり目が覚めてしまいましたから。」


ひでぇ〜と笑う彼を横目で見ながら、少しずれたメガネを直す。

このメガネは魔法を跳ね除ける魔道具だが、人から漏れ出る魔力にも反応する。

それなりに強い力を持つ魔道具だから、並大抵の漏れ出る魔力ではずれないはずなのだが… やはり恐ろしい。


「実は俺上位精霊じゃなくって、光の大精霊なんだわ。」

「えっ… 光の大精霊って五大精霊の一柱では?」

「そう。それが俺。」


そう言って彼は魔力を解放した。先程まで漏れていた魔力だけで並外れた量だったため、全く隠していないのだと思っていたが、それは間違っていた様だ。

せっかく位置を直したメガネが、今度は完全に落ちる。

私も人間の中では魔力が多い方だが、それとは比べものにならなかった。息をするのも大変なほどの圧が押し寄せる。


やっと圧が弱まったと思い彼の方を見ると、若草色だった髪の毛はかすかな月の光にも反射する白髪になっていた。

といっても、理由はわからないが虹色に輝いている様に見えるせいで、本当に白髪なのかは分からない。


「魔力を閉じ込めておくと、すぐに髪の毛が緑になっちゃうんだよね。これが俺の本当の姿。びっくりした?」

「はい。虹色に輝く白髪など、初めて見たもので…」


光の大精霊様は満足そうに頷く。本来の姿を見せても性格は変わらない様で、いつも通りイタズラ好きそうな笑みを浮かべる。


「俺、大体人間の平均魔力量の50倍くらいなんだよね。で、実はルーナも常人の50倍くらいの魔力を持ってる。」

「20倍ではないのですか?」

「ルーナは人間の魔道具で測ったんだ。人間の魔道具は20倍までしか計測できなかった。ちなみに次の日、ルーナの使った計測器が壊れているのが発見されたよ。」


計測器が壊される量の魔力なんて聞いたことがない。

そもそも魔力というのは、定期的に放出しなければ体を蝕むため、毒にも薬にもなるのだ。


「王子様気づいたね。ルーナはただサバイバル(聖女修行)をしていたわけではないんだ。溜まりに溜まった魔力を放出して、魔力に体が蝕まれない様にする必要があったんだよ。」

「なるほど。聖女修行にしては内容が過酷すぎるとは思っていました。」

「そ。でも、一国の王太子妃になったら、そんなに頻繁にサバイバル生活をしに行くことはできなくなるよね?」

「そうですね…」


これは仕方のないことだろう。王太子妃ともなれば、国の宝として保護されるのは間違いない。しかも聖女なのだ。

今は国民も、他国から来た聖女を信用しないだろうと考えて聖女の仕事はお休みしてもらっているが、婚約者としてのお披露目が終わったら聖女の仕事をお願いする予定だ。

しかも過酷な聖女修行の賜物で、純粋な剣の能力もこの国の騎士団長に並ぶ可能性もあると、ジェイクから言われた。

歴代の王太子妃の中でも一番の護衛に囲まれ、自由の少ない生活になる可能性もある。

なるべく楽しい生活を送らせてやりたいとは思うが、こればかりは私の権限だけで決められることではない。


「自由な生活を保障したいところですが、王太子妃の地位に加え聖女、騎士の才能もあるとなれば… 教会との話し合いは避けられないですし…」

「だよな〜 そこで俺から提案、というかお願いがある!」


大精霊はいつもよりも少しだけ真面目な顔をする。


「ルーナに、可能な限り大きな宝石を与えてやってくれ!」

「アクセサリーをですか?」


なぜそこにつながるのかが分からない。

彼女は贅沢をすることの慣れていないっぽいから、アクセサリーを渡しても断られてしまうだろう。


「アクセサリーじゃなくて、原石。質は悪くて良いよ!」

「原石、ですか?」

「魔力を石に加えると、魔石になるんだ。その辺の石でも良いんだけど、宝石は魔力の吸収力が段違いだからね! 石のサイズと質にもよるけど、一般的な指輪用サイズで300粒くらい魔力を加えればルーナの魔力も空っぽになるんじゃない?」


300粒…

途方もない数だが、私の力を使えば用意できる。あまり王太子の権力を乱用するのは好きではないのだが、今回は別だ。

ジェイクもそろそろ戻ってくるだろう。戻ってきてはまた転移を繰り返させているため、さすがに申し訳なくなってきたが、これは最優先事項としてお願いしよう。

金額が少し心配だが、なんとかなるはずだ。


「あっ。ルーナが魔力を込めた魔石は、元がどんなに質の悪い宝石でも原価の10倍くらいは余裕でいくから! お金も稼げるから安心してね〜」


ちょうど心配していたことだし、金額の上がり方がおかしくないだろうか…

大精霊の魔力の圧を受けていないはずなのに、メガネがズルッと滑り落ちた。

レイをかっこよく書きたかった日です。


ここまで読んでくださり、本当にありがとうございます!

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(欲を言うなら、これからも頑張りますので、よろしければ下の


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