第2節 因縁
玉座の間についた。厳重な結界が張られていた。どうやらエーテル魔法とこの世界にある魔法の2重構造の結界らしい。探知系の魔法はないようだがどうせこの結界が解除される時点で
きたということがわかる構造になっているのであろう。
俺は本気をだしていっそうのこと結界ごと吹っ飛ばそうと思った。今ならだれも見ていないしいいだろうと思った。俺は結果ちょっと本気を出して結界ごと扉を吹き飛ばしたのであった。
煙が立ち込める前には魔王の玉座に座っている兄がいた。そして近くには兄に魔力を供給している魔族がいた。
「おまえだな?!俺にいちいちちょっかいだしてくるのは!結界を乗っ取ったり転移魔法陣なんていうやっかいないなトラップをしかけてきたのもおまえだな?!」
「お初にお目にかかります。陛下とでも及びすればよろしいでしょうか?」
そういうと魔族は不敵な笑みを浮かべたのであった。
「おまえ俺の前世を知ってるな?どこで知った?」
「あなたが転生してきた時点で知っていましたよ。しかも力をそのまま持ったまま転生してきてくれて好都合でした。」
「俺に恨みでもあるやつか?まあ当時だったら恨みをもっていたやつならいっぱいいただろう。」
「そうですね。私もそのなかの一人ということになるでしょうか?とにかくエーテル魔法やこの世界での魔法にも才をもってうまれることができたことに感謝しますよ。」
「才に恵まれた?おまえもしかして俺の前世の側近だったモリスか?」
「おお!覚えていましたか?そうですよ。あのモリスです。」
「まさか悪質なエーテル魔法の媒介にした人体実験や生き物の改造を行った実験かずえてもきりがないくらいの悪質な実験を裏でやってたやつにまた再会するとはな。あのときは
悪質すぎて処刑したんだよな?」
「その通りです。私の崇高な研究を否定したにっくき陛下様あなたが同じ世界に転生してくれたのは本当に歓喜しましたよ?これで復讐ができると。しかも魔力を媒介にできる良質
なこの世界の人間には本当に興味をそそられます。」
どうやらモリスはこの世界でも人体実験を行っていたらしい。
「おまえまさか兄になにかしたのか?!」
「ええあなたに憎悪が向くようにちょっと改造も行いました。ですがあなたを生んだ両親も改造を施したのですが女神の邪魔であなたの力全般が弱体化できませんでした。お陰でこの
世界の魔力測定法ではスキルレベルがはかれないほどの魔力を持って生まれてしまったようですね。」
俺はどうやらこいつの手のうちで踊らされてたようだ。でも、女神様のおかげで力を失わずに済んだのは助かる。女神さまがやるべきことといっていたのはこいつを倒すためのことだった
のか。
「つくづく救えないやつだな。でもおかげで結構楽しい人生おくらせてもらってるぜ?」
「そうですか。それはよかった。でもあなたのこの世界での家族は負の感情しかありませんよね?それが好都合なのです。いまこそ私の計画を実行するときがきたのです。さぁ陛下私の
恨みを受け取りなさい!そして生まれてきたことに後悔してください!」
モリスは兄を媒介にして俺の遺伝子に直接エーテル魔法を流し込んできたのであった。
「っく!モリスお前なにをした?!」
「陛下!これはあなたを魔神化させるための儀式なのですよ!血縁の負の感情を媒介にして儀式を行うのです!そのために私はこの世界で研究をしてきました!あなたのもっとも嫌う非人道的
といえる行為をあなた自身に施し、私の手駒にするという計画が今成就するのです!」
どうやら俺の意識は乗っ取られているらしい。意識がなくなっていくのがわかる。このままモリスの手駒になってこの世界を滅ぼしてしまうのか?




