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異世界風土記〜諸国漫遊が仕事です〜  作者: 木桶 晴
1章 見知らぬ国と人々について
6/11

4. 行ってらっしゃい!

 こんちわー木桶です。こんかいは短いですがご勘弁をー! またガッツリ出すので! って言っても連続投稿は今日で終わるんですけどね。まあそれ以降も気長に待っていただけたたら嬉しいです。では!

「なるほど、それにするのね」


 神様とやらは、なにかに納得したように言った。


「客観的に見て、このチョイスってどうですか?」


 ま、どうせ適当な反応されるに決まってるだろう。そうそうな条件がない限りは大ハズレにはならなそうなものを選んでいるはずだし。……ていうか自分で見てもつまらない選択だし。


「まあいんじゃない? どこに持ってっても邪魔にならない感じで」


「ですよね」


 予想通りの反応。とはいえ、さっきのテンションから突然興味なさげになられるのもなんとも言えない気持ちになる。なんなんだろう、急に真面目になって。観察でもするような目つきで、こちらをじっと見つめている。

 馴染みのない色の目で見られるとかなり不思議な気持ちになるうえ、テンションの落差が激しいとちょっと怖い。


「なんかあれだね、君の性格がよくわかるねこれ」


 それはそうかもしれない。ここから読み取れるものもあるだろうなあ。うん。決して読み取られて困るような性格じゃないけど、あまり好き好んで見せたくはない。


「ですかねえ。どんな感じです?」


「アドリブ苦手そう。あとたまに致命的な失敗しそう。それと変なとこで自信ないよね、たぶん」


 何も言えねえ。いや、まあ人生に関わるような大きな失敗はしたことないけど。でも要所で何か忘れるのはたまにやる。本当に直さないととは思うのだが、こればっかりは意識しても治らないようだ。

 自信についてはよくわからないけど、変なとこで自信ないってこれ、ヘタレって言われてるのではなかろうか。否定はしないけど。


「ご明察です。……時間は大丈夫なんですか?」


「あーそうだそうだ。うん、そろそろ行こうか」


 彼は数歩後ろに下がって、フラフラと右手を振った。


「じゃあ。頑張ってね」


 言われなくても。ていうか頑張らなきゃいけないことができたとして、全部お前のが原因なんだけどな。せいぜい辛くないように生きますよ。願わくば、行き先が都合のいい世界でありますように。


「あ、そうだ」


 ?


秋月(あきづき)友希(ゆうき)という名に聞き覚えは?」


 何だその質問。まあ……うん、聞き覚えはある。有名な写真家だったはずだけど。生物も風景も、場合によっては戦場も撮ったりする、被写体がかなり雑多な人物だったような気がする。


「一応。写真家で同じ名前の人がいますよね。なんかえげつない経歴だった気がしますけど」


「そう、元気でやってるようならよし」


 知り合いなんだろうか。まあ神様だもんな。思い入れのある人間くらいいるってもんだ。神様なんて依怙贔屓(えこひいき)してなんぼなとこがある。このくらいご愛嬌だろう。


「知り合いじゃないのでわかりませんが、大きなニュースは聞かないですね。まあ元気に世界のどっか放浪してるんじゃないでしょうか」


「そうか。ではな」


「はい、では」


 また、世界が溶けるように消えてゆく。小さな天球に絵の具を垂らしたようにドロドロと、さらに言えばくるくると。今度はさっきのように黒く、黒くと暗くなる減法混色ではなく、どんどんと世界に色がついていく加法混色……というより、汚れを洗い流すような風に生まれ変わる。




 そして、どうして自分で知り合いを見に行かないのか聞きそびれたと思ったあたりで、世界が明るさを取り戻した。

いかがでしたでしょうか? 秋月って誰なんだろう、って感じですよね。まあ見ててくださいよ。だいぶ後になるけど。それではー

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