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四話 翡翠の人化

 斗真達は宿の隣にある飯屋に来ていた。

 宿屋の隣にある宿屋経営の飯屋だ。

 宿に宿泊していれば、玄関横の短い通路を通れば外に出ずに店に入れる。

 旅館に並ぶ町屋造りなのだが、一階は奥の厨房まで石板が敷かれ、床にそのままテーブルが置かれて椅子で座れるようになっており、和洋風のレストランの様になっていた。

 色々な国との交流が盛んな事と探索者組合が国際的な組織と言うことを考えると様々な人種が出入りするのでレストランの様になっている事も都合が良いのだろう。


「おいでやす。」

「お泊まりのお客さんどすなぁ。」


 店員の案内を聞くと、宿泊客は二階の個室を利用できるようだが、宿泊客以外の客も来ている様なので様子を知るために一階のテーブル席を利用する事にした。

 店内を見渡せる奥の角の席にテラミアと向かい合って座った。


「流石、国際的な繋がりがある所は食堂も俺のいた世界のレストランと遜色がないな。」



「お食事、お飲み物は 何にしはります?。」


 給仕の女性が聞いてきた。

 料理は基本宿泊には付いておらず、各自が好きな食堂に行くのが普通らしい。

 メニューを見ると日本酒、麦酒、ワイン、焼酎がある。

 銘柄も様々あるが、ここは麦酒の基本と思われるエールがよさそうだ。

 料理も元いた世界の居酒屋と比べると種類はあるものの、焼く、煮るといった料理が多い。


「猪鍋か。」


 一品も良かったが、今回は普通に食事をしようと考えた。

 性格なのか、悩む時は無難な線で選んでしまう。



「テラミアはダメな食べ物はある?。」



「何もございません。」



「じゃあ、同じの二人前。」



「待たれよ、主殿。」

「わしも今体があるゆえ、同じものを食べたいのう。」


 翡翠も食事出来ることが久しぶりの様なので注文を催促してきた。



「そうか、それなら楽しまなくっちゃな。」

「じゃあ、猪鍋三人前と飲み物はエールでいい?。」



「それでお願い。」



「うむ。」



「おおきに、ではお待ちください。」



「よろしく。」



 注文を終え、回りを見ると和の建築に、質の良い洋風のテーブル、椅子が揃えてある。

 建物の古さに合った洋風の家具のあつらえがいい雰囲気を出している。

 さっと見渡したところ、獣系、爬虫類系、人間系と異世界もののよくある種族が一目で確認できた。

 この世界の濃いマナによる特殊進化の影響があるのだろう。

 人型タイプだけでこれだけいるのなら、それ以外の生命も多様な進化をしている事だろう。



「この場だけでもこれだけの種族がいるなら、他の国との交流が盛んって事だな。」

「俺の世界と時間軸が同じでも、これだけ文明の遅れはマナの特殊環境が生み出す色々な特殊能力が原因になっているんだろうな。」

「となると神魔力で補えない部分の発展しか無いだろうし、こうやって文明全体の進み方がかなり遅くなるんだろうな。」


 この場合の特殊能力はマナを魂が変換する際に発生する神魔力の事だ。

 この神魔力のスキルとしての発動によって自然力に神魔法の形で干渉する事が出来る。



「確かにこの世界は昔懐かしい感じがするのう。」


 翡翠は俺のいた現代を見ていただけに違いはあれど、過ごしていた昔に似ているのが心地よいようだ。


「俺のいた世界は神魔術なんて便利なものは無かったから、便利な世の中にするために物質を直接エネルギーを使って変化させて、あらゆる物を作っていたからな。」

「特殊能力がなくても物理、科学で同じ結果を産み出していた分、誰でも便利に暮らせる世界になっていたから、神魔力あるとそれで出来ない事だけしか発展しないんだろうな。」

「だから産業革命のような事もなくきれいな世界のままなんだろうな。」


 斗真は独り言のように思った現状を言葉にしていた。

 まだ江戸時代と明治時代を足したような世界はこうして出来上がったのだろう。



「そうですね、今の所産業で世界はまだ破壊されてませんね。」

「その代わり、力が世界を支配していますが。」

「おかげでどこかの国が台頭を示すと言うこともなく王国として幾つかの国がまとまって存在していますね。」

「国、都市に住めるのはその国で身分証でがある人だけが生活出来ますから貴族は城郭内の町に、多くの人は城郭外の町に住んでいます。」

「権利の獲得はその場所で生まれるか、身分証が無くても能力を認められれば市民権は得られます。」

「それ以外の人々は身分証も無く、其々が貴族の領地に住み税を納めて生活していますね。」


 大まかなこの世界の国の在り方をテラミアが答えた。


「と言うことは、今町にいる俺は完全不法滞在者だな。」



「関所を通らず、入りましたからね。」



「なら身分証、先ずはそれを手に入れないといけないか。」



「斗真様、それなら御心配及びません。」

「すでに御用意してあります。」

「今の斗真様の生体波動と履歴を記録すれば済むように御用意しております。」


 と言いながら、手のひらに青みがかった銀色の金属プレートを取り出した。

 首からでも手首でも工夫次第でどうにでも装着出来そうなプレートだ。


「これはプロセイン王国の探索者組合の本部でのみ作っている特別製のプレートです。」

「生体波動を登録できる特殊な模様が刻まれており、登録者の記録が出来るようになっております。」

「そして探索者の全てがこのプレートを所持しています。」

「これは登録証と同時に身分証の機能もありますので。」

「あと、様々なギルドでもこれを利用しているのと、町に住んでいる一般の人もこれの同じタイプの国管理の簡易版プレートを持っています。」

「プレートには様々な情報を登録できるようになっていますので、身分証として便利に利用しています。」



「国はこれを利用して民間人の管理をしているのか。」

「入国は世界共通の身分証があるなら、現代並みに出入りが管理されていそうだな。」

「出来上がったシステムを利用して管理できればこれ以上楽なことは無いからな。」



「原材料は鉄なのですが、微量の青白銀と階級に合わせた金属全種を混ぜてあることで表示、記録の機能と強度を飛躍的に上げてあります。」


 青白銀とは、銀に似た金属でミスリルとも呼ばれており、単体で見れば薄青く光っている銀のように見える。

 マナと原子が結合した構造になっており、合金にすれば硬度の高くなる特徴を持つ金属。

 マナを含んでいる事で、神魔力を一定量常に保持している。

 簡単に言うと永久的にエネルギーを持った金属で回路を刻んだ層を挟むことでメモリ機能を永久的に機能させていると言うことだ。

 


「ふ~ん、これがねぇ~。」


 斗真は手に持ってマジマジと見た。


「ストレージのようなものか。」

「で、テラミアがこれを持ってるって事は探索者組合に関係しているんだな。」

「こうしてこのプレートを持ち出せるのは関係者である程度地位のある者以外はいないだろうし・・・。」

「でなきゃ、機密を守れないもんな。」

「と言うことはテラミアが組合を作ったの?」



「はい。」

「少し昔ですが三百年ほど前、神聖ローマ帝国の選帝公のハプスブルグ家の顧問をしていました。」


 聞き覚えのある国名が出てきた。


「その頃には帝国の力が衰え、各々の属国が威を表し始め、その混乱を乗り切るために今のギルドの原形のような組織がその国の許可を得て色々な町に出来はじめていました。」

「最初はどこの国でも必要だからとバラバラで組織が立ち上がっていました。」

「それに目をつけたハプスブルグ家がそれらをまとめひとつのギルドとして今の探索者組合を立ち上げました。」

「その時に国家の顧問をしている私に命が下り、今のギルドのこの仕組みを立ち上げ、国を越えた民間の組織としてまとめ上げました。」

「ついでに継続して今後に利用できる様に、情報を機密扱いにして尚且つ、複製を誰にも作る事が出来ないシステムとしてこの登録証を開発をし、今の巨大組織を完成させました。」



「と言うことは、今もギルドの最高責任者なの?。」



「いえ、流石に不老不死であることは明かせませんので今は直接は関係しておりません。」

「ですが、先程の斗真様の分体の様に別の“私”を前に出すことで影響力はあります。」

「探索者組合の会頭は代々、私の傀儡です。」



「なるほどね。」

「しかしこのプレートは並の神術師でも解析することは出来ないみたいだね。」

「セキュリティは完璧、しかも壊れないし、書き換えも専用の装置があれば情報は自由自在。」

「このテラミアの作った非常識で複雑な神術式を伝承された一部の人しか製作方法は解らないんだろ?。」


 このプレートには難解な情報管理の神術式が組み込んであり、テラミアの許可術式が無いと製造出来ない構造になっている。

 つまり、造っている者は構造を理解してシステム、プレート、カードを造っていることになる。

 加工については神力を一定以上保持している特別な神術師が加工しているらしい。

 その特別な神術師はテラミアの作ったホムンクルスで、そのホムンクルスはテラミアのブラフマンをコピーしている事と見た目もほぼ人間で繁殖も出来るので代々製造しているらしい。

 この製白銀は他の金属と相性もよく、合金としても加工出来るので生産は探索者組合の本部で厳重管理されているとの事だ。


 このシステムのおかげで様々な国、民、ギルドが利用する事でテラミアに情報が全て手に入るようになっていた。



「このプレートの噂が瞬く間に広がり、各国が導入を決め、同時に探索者組合世界に広がったのです。」



「となると、今は探索者組合は民間組織として世界を統一してるわけだ。」



「言い換えればそうですね。」

「王族も貴族も放って置くとろくな事をしませんから。」

「なので影響力を介入させるために登録票を国家の管理システムとして導入させたわけです。」

「民の管理が簡単に出来るわけですから。」

「最も私がこのシステムを自由に出来る事は誰も知りません。」



「テラミアはフィクサーってわけで、ここではとってもお金持ちな訳だ。」


 俺は思わず下卑た事を聞いてしまった。



「主殿はお金に興味がおありのようじゃのぅ。」


 空かさず翡翠が話に入ってきた。



「仕方ないだろう。」

「貧乏だったせいでお金はあれば有るほど嬉しいし、この世界のお金を見れば金銀財宝ってのも夢じゃなさそうだからな。」



「今さら、錬金出来れば不自由は無いじゃろう。」


 翡翠は呆れたように溜め息を漏らしながら言った。



「何言ってんの、折角来たんだからトレジャーハントは必須でしょう。」

「錬金はあくまでも保険。」

「なら、自分でお宝を集めるのが定石でしょう。」

「本当、先日までは何もない世界だったからな~。」

「この力があれば間違いなく楽しくやっていけるからな。」



「のんきじゃのぅ。」

「これ以上無い最高の力をこんなことに使うなんてわしには考えられんて。」



「元々力のある奴はそうかも知れないげど、俺にとってはついさっきまで何もなかった所から、このなんと素晴らしい世界に来たかと今は思ってるよ。」


 この言葉にテラミアはとても嬉しそうな表情をしていた。



「ごめん、テラミア。」

「気に触った?。」



「いえ。」

「そう思って頂けたのなら、とても嬉しく思います。」



「あと、直ぐに言えば良かったんだけど、テラミアにはもっと気楽に話してくれるといいな。」

「元々、主従関係の薄い世界だったからテラミアには仲間として相手してくれれば一番だけどね。」



「創造主で居られるレスクロム様に対して仲間とは恐れ多い事です。」


 テラミアは神を奉る様に答えた。



「いや、そう言われても俺自身はそんな感覚は無いし、その事の記憶はあるけど一緒に過ごした記憶は無いから仲間としての方が楽なんだけど。」

「テラミアからすれば難しいかも知れないけど、見た目の若さも同じくらいだからそうしてくれると助かる。」

「それとも、命令じゃないと聞けない?。」



「いいえそんな恐れ多い事、斗真様のご希望ならなるべくそう致します。」



「なら今からなっ。」



 テラミアの笑顔の表情に少し困惑が見えた。


「・・・」

「う~ん、では。」

「先程の資産なんだけど・・・」

「・・・・」

「何か気軽に話すだけで罪悪感が・・・」


 困っているテラミアもかわいい。



「いいよ、いいよそんな感じで。」

「気にしない、気にしない。」



 一息ついてテラミアは答えた。


「じゃあ。」

「さっきの続きだけど。」

「ギルドを作ってからだけで、四百年程あったのと、それ以前の時代から私は居るんで正確には判らないけど国の2~3個位は賄えると思います・・。」

「・・思うわ。」

「この体じゃないけど、ここに住んでいる私は今、先程の斗真様の分体の様に貴族のイシュバル家のとしてプロセイン王国に十六代目のイシュバル・グライツ・テラミアの名で仕えいるわ。」

「流石に怪しまれないように体は老化するようになっているし体を次代の度に作り直しながら生活させているから背後に本体の私が居るとは思われていないと思う。」

「だから、直ぐに戻らなくていいし、旅の費用は十分にあるから私が見るので任せておいて。」


 もう慣れたのか違和感なく笑顔で返した。

 テラミアの出した青銀製の特別な端末にプレートを嵌め込み、俺の情報をこの世界で目立たぬ程度に調整して記録をした。

 目の前でプレートがカッパー色に変化し、所属ギルドの双頭の鷲のマークが浮き出てきた。


「へぇ~。」

「すごいね、これが本部の紀章なの。」

 今後を考えると、探索者の最初のレベルにしておくのが妥当だろう。

 表の表面には細かなドット状に加工してあり、液晶画面の様にレベルで各金属が表面のみ色が出るようになっているようだ。

 レベルの段階は7段階に分かれている。


 カッパー(銅) 銅色

 アイアン(鉄) 銀と発色が似ているので両端がカッパーとなる

 シルバー(銀) 銀色

 ゴールド(金) 金色

 プラチナ(白金) 銀と発色が似ているので金の模様が出る

 ミスリル(青白銀) 薄青く光っている銀色

 アダマント(金剛) 黒色


 レベルのそのものを金属等の“貴重度”になぞらえてランクを確定させている。

 実際には強さだけでは無く、案件を総合的に解決する能力を持つ者を格付けする為に利用しているのだ。


「色々考えたんだけど、世界中で利用するなら誰もが知る金属の方が、識字の低い者でも見れば直ぐに判るからこの方式にしたの。」

「この他にも各国でこの方式を取り入れているから、一般人はカード型の登録証で市民権を得ればその際に必ず貰えるからみんな持っているわ。」



「それなら、世界中の町に住んでいる人の情報が手に入るのか。」

「今までこんなことに関わることなんて無かったから思ったけど改めて考えると、国や権力者は悪用しませんと言っても、いざというときには情報が引き出せるって事を思うと少し恐ろしいな。」



「正直、ここだけの話だけどプレートを持っている者の居場所も分かるようになっているわ。」

「その機能は公表してないけどね。」


さらに怖いことテラミアはをさらっと明かしてくれた。



「・・・」

「怖っ。」

「流石にすごいな。」

「まあ、造ったのなら当然付ける機能か。」


 絵に描いた様なこの世界の秘密が明らかになっている。

 テラミアはただのエルフとは思っていなかったが、俺を探すまでに長い時間をかけて色々と準備をしていたようだ。



「おまちどおさまどす。」


 店員が料理を持ってきた。

 大きな鉄鍋に三人前を仕上げた状態で持ってきた。


「お飲み物どす。」


 各々の席にエールを置いた。



「うまそうじゃ。」

「ほれ、主殿、食わせてくれんかのう。」



「えっ、俺がか?。」



「そらそうじゃろう。」

「この体じゃ。」

「皿から直接は犬みたいで嫌じゃからなっ。」

「久しぶりなんじゃ、早く、早くっ。」


 テラミアが翡翠に向かって“何をいっているの?”と言うような鋭い視線を向けた。

 翡翠はその視線に気が付いているようだが、構わず俺に向かって口を開けて催促をしている。



「くっ。」

「なるほど、そうなるか。」

「よし、チョットこい。」



「なんじゃ?。」



 斗真は翡翠を連れて厠へと向かった。



「竜と言えば人化は定番だな。」


 斗真はそう言って翡翠に向かって手のひらを向けた。

 臼青く翡翠が光る。



「あとこれを首にかけて。」


 斗真の手のひらに赤い石の付いた金のネックレスが現れた。



「なんじゃこれは?。」



「お前に今、人化出来る能力を付けた。」

「これは錬金で作った、金と青白銀、赤いマナの結晶で作った衣装だ。」

「その時に裸じゃ困るから、そいつが人化を関知すると石が変化して服になるから。」



「ほほう、それは。」

「わしはいつも裸じゃから気にしないがのう。」



「お前がよくても回りが困る。」

「人化してみな。」



「うむ。」


 翡翠が白く光の塊から人の形に変化していく。



「おおっ、これがわしかっ?。」


 目の前に現れたのは美しい顔立ちで翡翠の鱗の色とと同じ翡翠色の長い髪と瞳の女だ。

 背丈は俺の鼻辺り位だ。

 銀色の胸当ての付いた白に近い乳白色の魔導師風の服を着ている。

 直接の戦闘においても動きが邪魔になら無い造りになっている。



「思った通りの感じになったな。」



「色気もあるし、いい女じゃな。」

「主好みの女かえ?。」

「ほれ、ほれっ。」


 翡翠は鏡を見てそう言いながら、腕を組んできた。



「まあいい、戻るぞ。」



「うむ。」


 翡翠はご機嫌に腕を組んだまま歩き出した。

 席に戻る際に、こちらに気付いた男の客が翡翠を見たのをきっかけに、周囲が少しざわつき始めた。

 先程まで、美人なテラミアが一人だけだったが、店の奥から更に美人が一人現れたので男性客には程々に刺激になったらしい。

 しかも、一人でトイレに行ったはずの俺が、美人をつれて戻ってきたから驚くのも当然だろう。

 何だあいつはという視線が此方に向いているおかげで、優越感が湧いてくる。



「ごめんね、テラミア。」

「お待たせ。」



「・・・」

「翡翠、何ですか斗真様にっ。」


 戻ってきた翡翠を見て、普段落ち着いているテラミアが感情がわかるくらいに俺にくっついている翡翠に問ただした。



「わしと主殿は、一心同体じゃからのう。」


 現状を理解した上で翡翠は挑戦的な態度を取っていた。

 当然、テラミアの時のように姿は俺のイメージが具現化した姿となっている。



「二人とも、落ち着け。」

「そんな事つまらないことでいがみ合うな。」



「主殿、今後を考えると大切なことじゃぞっ。」


 翡翠はそう言うとちらっと、座り直したテラミアを見た。

 テラミアは視線を感じつつも静かに座り直している。


「さあ、これで一人で飯が食えるな?。」



「うむ、しょうがないのう。」


 斗真達はエールで再度乾杯し、猪鍋を楽しんだ。









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