ダンジョンマスター爆誕編1
本編スタートなりよー!
思ったよりギャグっぽくなった気がする。
妄想世界だから日によってブレるのは仕方ないよね。ねぇ?そうだよね?(威圧)←
「やってまいりました。異世界です。見てください!この大きな岩!異世界に来た!って感じですね〜。いやぁ〜感慨深いものです。」
何故いきなり1人でナレーターごっこをしているかというと・・・
異世界に来たのはいいが、荒野なのである。
見渡す限り岩・岩・岩・ひとつ飛ばして・岩。なのである。
「流石にこれはハードモード過ぎるだろ。」
1人でブツブツボヤいていると脳内にヘルデスの声が響いてきた。
「伝え忘れてたんだがよォ〜。お前の種族はダンジョンマスターだァ。細かいこたァよォ〜、さっきお前の好みっぽい感じで設定してやったぜェ〜。好きそうな言葉ァ唱えてみなァ〜。」
(異世界ものでお馴染みの念話か!)とテンションをあげているとヘルデスから心を見透かしたような一言が発せられる。
「今、俺が話しかけてるのはよォ。神託の類でなァ?こっちから一方的にしか喋れねェんだァ〜。お前が頑張ってればよォ?そのうち俺と念話出来るようになるけどなァ。楽しみにしてるぜェ〜?」
危ない。もう少しで念じて返答しようと試みるところだった。いきなり異世界で恥ずかしい思いをせずに済んで何よりである。
さて、気を取り直して・・・
俺の好みっぽく設定した。とヘルデスは言っていたな。ということは、アレが可能なのかもしれない!
違ったら恥ずかしいが、こういうのは最初が肝心だからな。
よ、よし。やるぞ!と心の中で決意を決め・・・
「スッテイタス!オォォオオオプルゥゥウウウン!」
めっちゃ巻舌で雰囲気を込めて唱えてみた。
ブゥン。とゲームチックな音と共にステータス画面が起動した。
「正解で良かった・・・」
あれだけ巻舌でポーズまで決めたのに違ったら恥ずかしさのあまり早速第2の人生がエンディングを迎えてしまうところだったかもしれない。
早速ステータス画面を見てみよう。
名前 no name
種族 ダンジョンマスター
性別 男性
年齢 ーーー
Lv. 1
HP 100/100
MP 50/50
攻撃力 3
防御力 1
魔法力 2
敏捷性 3
運 1
ボーナスポイント 10
▼
邪神ヘルデスは俺の趣味をとても理解してくれているらしい。慣れ親しんだゲーム風のステータス画面を見ながら思わず笑みがこぼれる。
「って、いやいやいや!待て待て待て!さっき神託でも言ってたけど、ダンジョンマスターってなんだよ!最高かよ!」
そう、何を隠そう未だに名前のないこの男はダンジョンマスターものの小説が大好きだったのである。
70歳を超えても なろう小説でダンジョンマスターものを読み漁る姿に妻は呆れていたものだ。
ひとしきり『喜びの舞(笑)』を踊り、落ち着いた俺は気になる点の考察を始める。
「年齢がーーーになっているな。・・・まさか不老か?俺は妻を呼べたら永遠に一緒にいられるのか?」
ここまで読み進めた読者なら勘づいていると思うが
この男は妻が好きすぎてヤバい。
ちょっとひく。
「ボーナスポイント10はどうやって振るんだ?というか、そもそも何のポイントだ?」
1人でブツブツ呟きながら画面をタッチしてみると、どうやらステータスに振れるポイントらしく、攻防魔敏運の5種類のステータスの横に+マークが現れた。
「ふむ・・・まぁ、見渡す限り荒野で生物がいそうな感じもない訳だし、これは後でいいか。」
それよりも俺はさっきから超絶気になっている▼をタッチしてみた。
【悲報】
未だに主人公は名無し