表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
鬼剣の傭兵〜傭兵戦場物語  作者: 猫拾い
7/47

黒馬

銀翼傭兵団。


規模もククルが崇拝する団長とやらの素性もわからぬまま、森を抜けたアレンは優美な白馬とともに手綱を付けられている屈強な黒馬を見つけた。


「おい、まさかあれはお前の馬か?」


「そうよ、あの黒馬は私が団長に掛け合って連れてきたの」

しらっと答えるククルに、最初から勝てる見込みで来てたのかよ。と内心で憤りにも呆れにも似た感情を抱きつつ黒馬に乗るアレン。


その姿に一瞬ククルは立ち止まるが、白馬へと手を掛けると優雅な所作で騎乗した。


「やはり、その馬に乗れるのね」


「なんのことだ?剣を握れるようになったころから傭兵なんぞやってる。馬くらい乗れるさ。」


「その馬はブラッディホースのハーフよ。人を襲い、血を求める魔物のハーフ。あなたからは血の香りがするのかもね」


「なっ!なんて馬に乗せやがる!普通の馬でいいじゃねぇか!」


慌てて馬から降りようとするアレンであったが、こちらを振り向く馬の瞳はアレンの瞳の奥をじっと覗き込むように見ていた。


「こ、こいつは…俺と同じ瞳なのかもしれねぇな。生身の刀身みてぇな瞳をしてる」


「アレン、あなたにその馬をあげる。精々頑張って功績を挙げるのよ。じゃないと私の見る目を疑われてしまう」


そう言いながら後ろを振り返るククルは華奢で容姿の整ったエルフでありながら、アレンには歴戦の強者に見えた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ