イベントの予兆
門番に軽く会釈をして、街に入る。
「まずは冒険者ギルドに行くんだよね?」
「そうだ。あの将軍ゴブリンの情報提供だ」
クエストの報告がメインだけどな。
「もう夜になりますし、今日の所は報告して終わりでしょうね」
アリサの言葉を聞いて時計を確認すると、12時を回ろうかという時間だった。
「そうだな。明日もある」
「ボクはもっと遊びたいよ~」
「…一人でやるなら止めないが?」
「むー、我慢する」
中身のない会話を続けている間に、見覚えのある看板までたどり着いた。
「着いたな。さっさと報告を済ませよう」
冒険者ギルドに入ると受付に声をかける。
「すまない、クエストの報告がしたい」
「はい、畏まりました。それでは、こちらの…」
いつもの様に石板に手をのせながら、森の近くで出会ったゴブリン達の事を話す。
「な、なんだって!?」
「それから、複数のゴブリンと戦っているうちに…」
「ジェネラルゴブリン!?」
受付の男は慌てて立ち上がり、俺達にその場で待つように言うと二階に走っていった。恐らくギルドマスターの部屋に向かったのだろう。
しばらく座って待っていると受付の男と一緒に、ギルドマスターが二階から降りて来た。
「詳しい話をお聞かせ願いたい」
ギルドマスターに二度目の報告を済ませると、彼は渋い顔で唸り声を漏らした。
「ふむ。ここ最近ゴブリンの大量発生の話を聞いてはいたが、上位種まで…」
「森に集落を作っているという話はどうなんだ?」
「ああ、それなら唯の噂だと思っていたのですがね。今回は森の傍で上位種のジェネラルゴブリンまでも出現したとなると調査に人を送り込む必要がありそうです」
また連続クエストが発生するのだろうか?
「今回は報告ありがとうございました。報酬は情報の分上乗せさせていただきます」
「ん?」
「…何か?」
「いや」
毎度、毎度クエストが発生する訳でもないか。
「そうですか?」
報酬を受け取ると冒険者ギルドを出る。
「クエストの報酬はちゃんと山分けになるんだな」
「ジンさんは、ソロですもんね。知らないのも無理ないですよ」
どうせ俺は、ボッチだよ。
「今日はもう遅いですし、そろそろ落ちますわね」
「ああ」
「また遊ぼうねー」
二人は別れの言葉を告げると、ログアウトの光を残して消えていった。
俺ももう眠いのでログアウトしたいのだが、ステータスのポイントを振ってしまおう。
偶には運にも少し振ってみよう。
名前 ジン
性別 男
種族 夜郷族Lv6
職業 死霊使いLv6
HP 100
MP 78
筋力 21+10(31)
体力 20+3(23)
器用 25+1(26)
精神 20+9(29)
知力 20+7(27)
俊敏 17+1(18)
運 15
種族ポイント 0
スキルポイント 8
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器1 フィルカーズ・サイス
武器2 ピーターの杖
頭 初心者の帽子
胴 初心者の服
腕
腰 初心者のポーチ
足 初心者のズボン
靴 初心者の靴
アクセサリー
アクセサリー
アクセサリー
所持金 50100コル
スキル
武器スキル 【大鎌術Lv3】【杖術Lv2】
魔法スキル 【風魔法Lv4】【土魔法Lv2】【闇魔法Lv3】【呪魔法Lv3】
【下僕召喚Lv3】【召喚魔法Lv2】
生産スキル 【鍛冶Lv3】【木工Lv2】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv5】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv3】【識別Lv3】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv2】【巧みLv2】【速足Lv2】
固有スキル 【有形無形Lv2】
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
「これで良いか…もう少し、MPが欲しいところだな」
魔法の威力に関わる事だし、今後はMPを優先したほうが良いかもしれない。
時計を確認し、ログアウトする。
ゴブリンの大量発生というのは、ギルドで初めて聞いた。
明日からは、戦闘スキルを中心にスキルレベルの向上を目指そう。




