新たな杖
夕食を終えると、急ぎ足でログインする。
「…元の場所だな」
生産ギルドの作業部屋でログアウトしたのだが、別の場所に移動させられたりはしない様だ。
ログアウト前に作っていた杖を確認する。
ピーターの杖 杖 ランク1 耐久値600 品質C-
精神+5 知力+3 ピーターの木から作られた杖。
アンドレの杖 杖 ランク1 耐久値600 品質C+
筋力+3 器用+2 水属性 (極小) アンドレの木から作られた杖。僅かに水の力が宿る。
「水属性装備か…」
アンドレの木は、元々海辺に自生する木だ。
水の適性があっても不思議ではない。
迷ったが、装備するのはピーターの杖にした。杖は魔法を基本に立ち回りたい。
他にも作りたいが、日が落ちてから生産をするのは勿体ないので戦闘をしよう。
生産ギルドを離れ冒険者ギルドに入るとクエストを確認する。
「ゴブリン、ゴブリン、ゴブリン…多いな」
ゴブリンの討伐クエストが、常設を抜きにしても結構な数がある。
「いったい何が…」
「最近ゴブリンが森に住み着いたらしいですよ」
後ろからの声に振り向くと、初ログイン時に一緒の船に乗り合わせた二人が立っていた。
「や!」
元気に右手を挙げて挨拶をするアリマを放置して、隣のアリサに声をかける。
「住み着いただと?」
「ええ、街の外に平原があるのはご存知で?」
無言で頷く。
「その向こう側に見える森なのですが、最近になってゴブリンが生息しているという話が聞こえてきまして」
「そのせいで近隣のゴブリンが増えたの!」
アリマの言葉を最後に、ふむと考える動作をする。
「このクエストは、それが原因か」
「森にはゴブリンの上位種がいるかもって話もあったよ」
しかし、っと考えてみる。
ゴブリンはモンスターだ。
NPCゴブリンもいるのだろうが、討伐対象ならモンスターだろう。
住み着くというのは、どういう事なのだろうか。
「モンスターが住み着く…」
「不思議ですわよね。他の強力なモンスターが、どこからかやって来て住み着くならまだしも、今回はゴブリンですもの」
「ゴブリンは、元々この辺りに一杯いるもんね」
近場にゴブリンが生息する場所があるのにも関わらず、わざわざレベルの高いモンスターの確認されている森か…。
この情報を考慮しなかったとしても、近くにゴブリン達がいることは分っただろう。
「また何かのクエスト絡みか?」
「そうですわね。盗賊の調査を受けたときは、次々とクエストが増えて大変でした」
ん?
「そうだねー、ボクはもうネズミの相手はしたくないよー」
「…二人もあのクエストやったのか」
「あら、ジンさんもですか?」
「ああ、ソロだったから大変だったよ」
二人の話を聞いていると一度きりの限定クエストではない様だ。
ただし、クエスト時にとった行動を元にストーリーが分岐する仕様みたいだ。
「まぁ、ジンさんも大変でしたのね」
「まぁ、何にせよソロは注意が必要みたいだな」
二人との話を終えて、ゴブリンの討伐を受ける。
「折角だから、ボクらも一緒に行くよ」
「そうですわね、ゴブリンくらい直ぐに終わりますでしょうし」
こうしていつの間にか初のパーティを組むことになった。
名前 ジン
性別 男
種族 夜郷族Lv4
職業 死霊使いLv4
HP 90
MP 72
筋力 21+10(31)
体力 19+3(21)
器用 21+1(22)
精神 20+9(29)
知力 20+7(27)
俊敏 17+1(18)
運 10
種族ポイント 0
スキルポイント 4
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器1 フィルカーズ・サイス
武器2 ピーターの杖
頭 初心者の帽子
胴 初心者の服
腕
腰 初心者のポーチ
足 初心者のズボン
靴 初心者の靴
アクセサリー
アクセサリー
アクセサリー
所持金 48100コル
スキル
武器スキル 【大鎌術Lv3】【杖術Lv2】
魔法スキル 【風魔法Lv4】【土魔法Lv2】【闇魔法Lv3】【呪魔法Lv3】
【下僕召喚Lv3】【召喚魔法Lv2】
生産スキル 【鍛冶Lv3】【木工Lv2】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv5】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv3】【識別Lv2】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv2】【巧みLv2】【速足Lv2】
固有スキル 【有形無形Lv2】
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
収録の魔道書
名称 グロノス
階級 第90中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】【解体】
【召喚魔法】




