冒険者の国 カルセドニー
次回回収予定の今回の伏線。
君は幾つ見つけられたかな？
「なんだぁ、そんなに本が好きなのか？」
視界に映る文字の羅列を読み終えると、いつの間にか髭面の男に声を掛けられていた。
「あ、ああ」
「んー、なんだ。冒険王『クレイク・ファーバー』の本じゃねえか！」
「冒険王？」
文面には冒険者となっていた筈だが。
「知ってて読んでたんじゃないのか？」
髭面が俺を訝しんでいる。
「知ってたら読まない」
「ああ、すまん。てっきり、もう直ぐ付くカルセドニーの観光かと思ったんだが。その姿を見るにどうやら違う見てえだな」
そういって俺を見下ろす。
確か初心者装備一式を貰って装備していたっけ。
「駆け出しだよ。これから…かな」
「はは、ギルドに登録しなくちゃな。登録するなら冒険者の国カルセドニーが一番だぜ」
その言葉を最後に髭面は立ち去る。
「冒険者の国カルセドニーか…」
確か宝石の名前だったな。
宝石言葉は『冒険心』なるほど、ぴったりだ。
「やぁ、君も遅れてログインかい？」
長い金色の髪に赤色の目、細い体に薄ら張り付いているのは鱗だろうか？
「まぁな」
「連れないなぁ。ボクはアリマ、君は？」
「ジンだ」
アリマと名乗った彼女は、こちらを気に留めず自己紹介を進める。
「ボクは種族ランダムにしたんだけど、そしたら竜人が出てね！」
「そうか」
「もっと、興味持ってよー！」
なんだか横でジタバタしているが、気にしない。
「折角だからフレンドになろうよ、ね？」
「別に良いけど…」
フレンド欄にアリマの名前を確認して閉じる。
「この時間ですものね。私も混ぜてくださいな」
合間を入れずに今度は、黒髪の女性が話し始めた。
「なんでまた？」
「あら、今日は『グリモワール・オンライン』初日。こんな時間にログインする人は稀でしてよ？」
そうだろうか？
考えてみれば開始時間丁度に初めて、チュートリアルで大きく時間を使っている。
夜にログインするにしても、まだ早い。
「なるほど」
「ご納得頂けたようで、私はアリサと申します」
「ジンだ。話は聞いていただろうが…」
アリサは首を左右に振る。
「自己紹介は、御自分で名乗るから意味があるのです。私とも是非フレンド登録を」
「ああ、構わんが」
ログインして直ぐにフレンドが出来るとは、思っていなかった。
姉さんたちともフレンド登録する積りだったが、今日の内にという訳ではない。
「じゃあ、ボクともだね」
「ええ、よろしくお願いしますね」
俺はこの会話に違和感を覚えたが、興味がないので放って置く。
「俺は基本的にソロで動くから、手助けできる事は少ないと思うが…」
「良いよ別にボクは、そんなの期待してフレンドになったんじゃないもん」
「私もそうです。この船に乗り合わせた者同士仲良くしたいだけですもの」
ここは出会ったのが、同行を強要する悪質なプレイヤーじゃない事に喜ぶべきなのだろうか？
「それで二人は、カルセドニーに着いたらどうするんだ？」
「そうだね～、適当に歩き回って見たいかな」
「私はショッピングです。これでも魔法職でして」
MPの消費は俺も確認しなくてはいけない事案だ。
回復アイテムはどれだけ回復するのか、これだけで戦闘の難易度が変わる。
「そうか」
「野郎共、上陸だぁ!!」
どうやら冒険者の国に到着したみたいだな。
取りあえずは、聞き込みから始めよう。
名前 ジン
性別 男
種族 夜郷族Lv1
職業 死霊使いLv1
ＨＰ 78
ＭＰ 56
筋力 20+10(30)
体力 15+3(18)
器用 20+1(21)
精神 16+4(20)
知力 16+4(20)
俊敏 16+1(17)
運 10
種族ポイント 0
スキルポイント 0
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器１ フィルカーズ・サイス
武器２
頭 初心者の帽子
胴 初心者の服
腕
腰 初心者のポーチ
足 初心者のズボン
靴 初心者の靴
アクセサリー
アクセサリー
アクセサリー
所持金 5000コル
スキル
武器スキル 【大鎌術Lv1】【杖術Lv1】
魔法スキル 【風魔法Lv1】【闇魔法Lv1】【呪魔法Lv1】【下僕召喚Lv1】
【召喚魔法Lv1】
生産スキル 【鍛冶Lv3】【木工Lv1】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv1】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv1】【識別Lv1】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv1】【巧みLv1】【速足Lv1】
固有スキル 【有形無形Lv1】
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
収録の魔道書
名称 グロノス
階級 第100中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】
