戦闘チュートリアル
チュートリアルも最低後一回あります。
ごめんね。
「ではまず、メニューを開いてみましょう。メニューと発言するか念じてみてください」
「…メニュー」
半透明のウィンドウが出現する。
「では、インベントリを選択してください」
前作との仕様変更を確認できるので、スキップはしない。
「インベントリを開いたら、初期装備があります。装備してみてください」
装備は…大鎌のアイコンに触れると装備の文字が表示された。
「なお、相手に譲渡、売却をする時は、トレードを使用してください。またアイテム等は、装備の表示が実体化になっているのでそれを選択し適切に使用してください。装備しましたね?」
「ああ」
「それでは、戦闘を行ってみましょう」
その言葉を口切に緑色のモンスターが出現した。
「ゴブリン?」
「正解です。このゴブリンと接近戦で戦ってみましょう」
「ええー?」
「ギギ…ギギ!」
戸惑う俺を余所にゴブリンは奇声を上げながら、棍棒を掲げる。
「シッ!」
最後の戦いを思い出しながら、大鎌を横に振るう。
「グガァ」
HPを一撃で刈り取ったのか、ゴブリンは光になって消えた。
「この様にモンスターを倒すと倒したモンスターは消滅します。ドロップアイテムはインベントリに自動移動されます。パーティやレイドなど多人数での討伐は、貢献度が高い者ほどドロップの受け取り確率が上がります。また、金銭を取得した場合は均等に分配されます。クエストの報酬での金銭はそれに含まれません。そして武器を使って一定条件をクリアするとアーツを習得します」
「あのゴブリン、弱かったのか?」
どうも一撃で沈んだ事が気にかかる。
「いえ、一般的なゴブリンですよ。ジン様の攻撃が強力だった結果です。ただゴブリン自体がそこまで強い種族ではないので…」
「強かったら、チュートリアルにならないか…」
妖精はわざとらしく咳き込むと話を続けた。
「こほん、それでは魔法のチュートリアルに進みます」
「魔法か…」
結局一度も使わないままにテスターを終えてしまったので、是非チャレンジしたい。
「武器スキルと同様に魔法スキルも変化しました。メニューから魔法を選択して、召喚以外の魔法スキルを選んください」
元から持っている風魔法を選択する。
「選んだ魔法スキルの中に呪文が一切ないと思います」
「確かに空欄だな…誰かに習うのか?」
「もちろん、そうした習得方法も存在しますが今回は違います。この世界の魔法は、イメージで構成されています。その為、選んだ属性の魔法を自分で作り出してください」
「ハァ!?」
つい素っ頓狂な声を出してしまった。
「自分で魔法を想像して、作り出してください。魔法として認識されれば、呪文登録が行われます。そこで、自分の呪文に名前を付けてはじめて、呪文に追加されます」
何かとんでもなく、なってきた。
「…どうすれば良い?」
「魔法を選択し、呪文一覧を開いたら自分の魔法をイメージしてみてください。また、レベルによって登録したものの使えないと言った事態が予測されますので、十分ご注意ください」
どう注意したものか。
一旦、呪文一覧を消して考えてみよう。
前回はバレット系やボール系があった。最初から使えた可能性の高いバレット系にするべきだろうが、何だか気に喰わないのでウインドカッターを試してみよう。
「登録…お、出た。名前は『ウインドカッター』」
「登録が完了したら、試し打ちをして見ましょう。ゴブリンを召喚します」
先ほどの様に出現したゴブリンが直立不動で立っている。
「では、どうぞ」
チラッと妖精に視線を向けると攻撃を促してきた。
「『ウインドカッター!』」
呪文を唱えると風の刃が一つゴブリンに向かって飛んで行く。
「ギ…ギ」
掠れたような声を漏らして、光になって消えていく。
「おめでとうございます。これで通常魔法の使い方は、大丈夫ですね。それでは召喚系魔法のチュートリアルに移ります」
「召喚は別なの?」
「はい、召喚系魔法は特殊魔法ですので扱いが違います。お手持ちの魔法だと呪魔法も特殊に入りますね」
「それなら先に呪魔法の話を聞きたいな」
召喚魔法は予想がつくが、呪魔法は予想が出来ない。
「かしこまりました。呪魔法は、対象に呪いを掛ける魔法です。その為、対象が生命体に限った物ではないのです。呪文の登録は先ほどと同じですが、装備に呪いを掛けることが出来るので特殊なのです」
「他属性にエンチャントとかは、存在しないのか?」
「エンチャント系呪文は登録可能ですが、自分の物にしか掛ける事が出来ません。呪魔法は、装備中の武器、防具に呪いを掛ける事ができます」
なんともまぁ、えげつない。
「スキルレベルが低いと発動する為に近づく必要があります」
接近戦がメインの俺とは相性が良いと。
「では、召喚系魔法の説明に移ります。召喚系魔法は一定スキルレベル毎に召喚対象が増えたり、変更されたりします」
「俺の持ってる召喚だとどうなる?」
複数の召喚系魔法を持っているので、どれがどんな扱いなのか聞いておこう。
「ジン様の『下僕召喚』ですと選択できる対象が増え、『召喚魔法』ですと対象が変更になります」
「ふむ」
「実際に召喚してみましょう。召喚魔法を選択し召喚をしてみてください。複数の召喚スキルを所有していらっしゃるので、召喚時の呪文名を変更することをお勧めします」
アドバイスに従って、呪文名を変える事にする。
考えた結果、配下、カード召喚は『召喚』召喚魔法はそのまま『召喚』下僕召喚は『召喚』に決定した。
「それでは、『召喚魔法』から試してみましょう」
そう言うと三度ゴブリンが呼び出される。
「召喚」
呪文を言い終えると魔方陣が浮かび上がり、その中から黒い猫が現れた。
「猫?」
「おめでとうございます。最初は小さな動物が召喚されますが、スキルレベルを上げると強力なモンスター等を召喚できるようになります。召喚魔法で召喚された存在は、パーティに組み込まれます。フルパーティ時は、召喚できませんのでご注意ください。また、召喚時間はスキルレベル毎に一分ずつ増加します」
そのまま、一分時間が経過すると黒猫は、どんどん姿が薄くなって消えてしまった。
「この様に時間が来ると勝手に消えていきます。続いて『下僕召喚』です」
「サモン」
「はい、呪文を唱えると召喚できるアンデットモンスターの一覧が表示されます。表示モンスターは、スキルレベルが上がって行けば自然に増えます。ではモンスターを召喚してみてください」
俺は、一覧にある唯一のモンスターを召喚する。
「はい、ゴブリンゾンビの召喚に成功しました」
召喚したゴブリンゾンビを観察する。
「ゾンビだけど、あんまり腐ってたりはしないな」
「はい、規制に引っ掛かりましたので」
「そ、そうか」
若干引いている間にもチュートリアルは続く。
「では、ゴブリンゾンビに指示をだしてゴブリンを倒してください」
「ゴブリンを対象に攻撃…」
「下僕召喚で召喚したモンスターは、戦闘以外の行動が出来ません。その為パーティに含まれず、戦闘可能エリア外では消滅します」
説明が続く中、ゴブリンゾンビに殴られ続けるゴブリン。実に哀れである。
「スキルレベルが上昇すると同時に複数の召喚をすることができますが、召喚可能モンスターの一覧に数字が記載されています。その数字の合計がスキルレベルと同じになるか、収まるようにしか召喚出来ないので忘れないでください」
どうも複数の召喚は、コスト制が基本の様だ。
説明を聞いているうちにゴブリンが消滅する。
「これで、戦闘のチュートリアルを終了します」
まだチュートリアルは続きそうだ。
名前 ジン
性別 男
種族 夜郷族Lv1
職業 死霊使いLv1
HP 78
MP 56
筋力 20+3(23)
体力 15
器用 20
精神 16
知力 16
俊敏 15
運 10
種族ポイント 0
スキルポイント 0
グリモワール 収録の魔道書 (グロノス)
武器1 初心者の大鎌
武器2
頭
胴
腕
腰
足
アクセサリー
アクセサリー
アクセサリー
所持金 0コル
スキル
武器スキル 【大鎌術Lv1】【杖術Lv1】
魔法スキル 【風魔法Lv1】【闇魔法Lv1】【呪魔法Lv1】【下僕召喚Lv1】
【召喚魔法Lv1】
生産スキル 【鍛冶Lv1】【木工Lv1】【調薬Lv1】【皮革Lv1】
【調理Lv1】【道具Lv1】
補助スキル 【魔書術Lv1】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】
【鑑定Lv1】【識別Lv1】【召喚Lv1】【幸運Lv1】
【剛力Lv1】【巧みLv1】【速足Lv1】
固有スキル 【有形無形Lv1】
称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』
収録の魔道書
名称 グロノス
階級 第100中階位
タイプ 万能
能力 【コレクションカードLv3】【カード化】【魔物図鑑】
 




