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グリモワール・オンライン  作者: 灰猫
第三章 某国戦争編
116/168

素材を集めよう3

ブックマーク有難うございます。

評価も嬉しいです。

 ギルドに戻ったのは『伝説のレシピ』を進める上で、知って於きたい情報があると踏んだからだ。

 アーロックの冒険者ギルドで見た五つのクエスト。それが『伝説のレシピ』が求める素材、臭い水、変色した土、色あせた灰、風の残滓、統括者の鋼をドロップするモンスターに関するクエストである可能性が高い。

 鉱山夫のモールンは、クエストのヒント幾つか残してくれた。

 一つはこれらの素材は全て、モンスターのレアドロップであること。二つ目は他のクエストと並行して進めてはいけないということ。そして最後にこれらをドロップするモンスターは、現在全てアーロック周辺に存在している事だ。

 これだけの情報を得れば、誰でもこう予測する。アーロック周辺にそのモンスターに対する何らかのクエストが発生していて、そのクエストを受けると『伝説のレシピ』が進行しない状態になる。

「一度ギルドのクエストを見に来ていて良かった」

 ギルドで見た五つのクエスト全部が目的の素材を落とすモンスターだとは流石に思ってはいないが、一つぐらい正解があるだろう。

「モンスターの情報を調べたいんだが?」

「はい、コチラになります」

 ギルドにはこうしたモンスターの情報が記載されている冊子が存在する。本来は住民たちが少しでも生存率を上げる為のツールなのだが、冒険者になれば誰でも閲覧が可能だ。と言ってもこの世界中に存在する魔物全ての情報が手に入るわけでは無いそうだが。

「…クエストと照らし合わせる作業か…まとめてやった方が速そうだな」

 まずはウォーターバックの討伐、ランクは3。悪臭漂う水魔法か素材の臭い水はコイツだろうな。国境近くの町近辺に複数の悪臭を発生させるモンスターとかシャレにならない。

 次のクエストはアースオリックスか、土魔法を使うモンスターの様だな。関係がありそうなのは変色した土ぐらいだけど望み薄な感じがする。そもそも臭い水とか変色した土って、ドロップより採取の分野な気がするのだが。

 後はファイヤーゼブラ、トライデントエアービートル、ゴールデンハムスターだけど、ファイアーとか属性縛りのネーミングモンスターは其々属性魔法を行使できるみたいだ。ハムスターだけ意味不明だけどハズレだろうか。

「ふむ…ウォーターバックから試してみるか」

 臭いのは早めに始末したい。


                      ♪


「ウォーターバックで正解だったと」

 クエストページを確認すると収集素材の一つを入手した証が表示されている。


伝説のレシピ ランク20

臭い水   1/1

変色した土 0/1

色あせた灰 0/1

風の残滓  0/1

統括者の鋼 0/1


 ウォーターバックは凄かった。使用する水魔法の全てに悪臭を放っていたのだ。匂いの再現レベルが抑えられていたのか、限界値を上回っていたため実装できなかったのかは分からないが、目を開けていられない様な悪質な刺激臭では無かった。とはいえ汗だくで数日放置された体操服のようなツーンっと来る匂いだったが。

 地味に嫌だったのは、悪臭が状態異常だった事だ。

 攻撃を受けた他のプレイヤーは、匂いが原因で町に入れなかったから、かなりのデメリットだろう。幸い綺麗な水を頭から被れば、匂いは落ちる様だったが。

「次はアースオリックスか」

 オリックスって動物の名前だった気がする。もしかしたらアーロック周辺のモンスターには、動物由来が多いのかもしれないな。ゴールデンハムスターとか、名前をそのまま使っている。

 確かクエストには街道の馬車がアースオリックスに襲われていると書いてあった。街道沿いに行けばアースオリックスと出会う事ができるかも知れない。


                      ♪♪


 実はカルセドニーから森を抜けて、アーロックに行くのは正規の順路ではない。

 アーロックを出る時に筋肉質の衛兵から話を聞いたのだが、森を抜けるルートよりも遠回りになるものの比較的安全に移動できるルートが正規の順路らしい。

 俺が態々森を抜けて移動させられたのはギルドの試験でもあったが、試験官の一存だそうだ。

 本来は馬車の護衛依頼で試験は進行するのだそうだ。

「…アレか」

 アースオリックスは、土魔法の他にも頭に生えた長い二本の角も注意しなくてはいけない。その角は良く磨き込まれた剣を思わせる鋭利な切れ味を誇る。

「『サモン』ゴブリンゾンビ」

 俺の求めによって召喚される9体のゴブリンゾンビ。

 召喚系スキルはそのレベルや組み合わせによって、凶悪な能力を発揮する。【下僕召喚】の場合は、スキルレベルの上昇によって同時に召喚できるモンスターの数が変化する。これは召喚するモンスターによっても変化するが、最初から召喚可能だったゴブリンゾンビは当然レベル1で召喚が可能になる。

 現在【下僕召喚】のレベルが9なので、合計9体のゴブリンゾンビが召喚可能という訳だ。因みにスケルトンなら三体の同時召喚が可能だ。

「攻撃対象はアースオリックスだ。行け!」

 号令と共に一体のアースオリックスに襲い掛かるゴブリンゾンビの集団。

 ゴブリンゾンビは戦いに役に立つのか疑問に浮かぶほど弱い。元々雑魚筆頭のゴブリン族で、その劣化版であるゾンビなのだからそれも致し方ない。

 イベントの時は逆にそれを利用して楽をしたわけだが、通常の戦闘になると遠距離攻撃対策の弾除けぐらいにしか使い道がない。ただしそれは一体だけで召喚した時の場合だ。

 ゴブリンは集団で狩りをする生き物だ。ゾンビでステータス的にも普通のゴブリンから劣っていたとしても、集団での戦い方を本能レベルで理解している。イベントで多くのプレイヤーが苦戦を強いられたのも、相手が軍団と言うこれまでにない規模の集団であったからだ。

 数の力はいつの世も馬鹿にできないのである。

「ギィルルルゥ!?」

 ゴブリンゾンビの群れに襲われたアースオリックスは、驚きの鳴き声を上げる。

「『召喚』」

 【召喚魔法】は、常に一体のモンスターしか召喚する事が出来ない。その代わりに召喚された一体は【召喚魔法】のスキルレベルに応じて成長しする。レベル5になった俺の【召喚魔法】は黒い豹の子供を呼び出す事が出来る様になった。

「足止めが精一杯か」

 黒子豹が加わっても、能力不足を補うには数が足りない。角で一突きされれば、ゴブリンゾンビのHPは消し飛んでしまっているのだから当然か。

「『スロウ』『ポイズン』『ダークランス』」

 敵の速度を落として毒状態をかけて、攻撃魔法を打ち込む。戦いの中で最適化されつつある戦闘パターンの一つだ。相手によって毒がマヒになったり、攻撃魔法が風属性になったりと変化するが、魔法のコンボは使い勝手が良い。

「ギィルル!?」

 図らずとも奇襲の形になった。てっきり俺の存在には気が付いているものと思っていたが、案外それどころじゃなかったのかもしれないな。

「止め!」

 一気にアースオリックスとの間合いを詰め、グロノスで切り裂く。

「ギィ…」

 最後の抵抗とばかりに小さく一鳴きすると、アースオリックスは粒子になって消滅していった。


≪新たなアーツ『パワースラッシュ』を会得しました≫


 ん?

「アーツだから大鎌だろうが…おっとドロップは」

 ドロップしたのは、通常のドロップ品と思われるアースオリックスの角。

「やっぱり作業ゲー?」

 あ、アーツの確認して於かないと。

名前  ジン

性別  男

種族  夜郷族Lv17

職業  死霊使いLv17


HP  160

MP  119

筋力  30+15(45)

体力  30+19(49)

器用  26+9(35)

精神  28+9(37)

知力  30+7(37)

俊敏  27+3(30)

運   27


種族ポイント  0

スキルポイント 38


グリモワール  収録の魔道書 (グロノス)


武器1     フィルカーズ・サイス

武器2     ピーターの杖

頭      

胴       クランブルアーマー

腕       グランブルガントレット

腰       旅人のポーチ

足       グランブルレガース

靴       旅人の靴

アクセサリー  旅人のマント

アクセサリー  地竜の腕輪

アクセサリー


所持金      12870コル


スキル

武器スキル   【大鎌術Lv10】【杖術Lv3】

魔法スキル   【風魔法Lv5】【土魔法Lv5】【闇魔法Lv9】【呪魔法Lv5】

        【下僕召喚Lv9】【召喚魔法Lv5】

生産スキル   【鍛冶Lv3】【木工Lv2】【調薬Lv1】【皮革Lv1】

        【調理Lv1】【道具Lv1】【裁縫Lv1】

補助スキル   【魔書術Lv9】【採取Lv1】【採掘Lv1】【伐採Lv1】

        【鑑定Lv3】【識別Lv4】【召喚Lv2】【罠Lv2】

        【幸運Lv3】【剛力Lv3】【巧みLv3】【速足Lv3】

        【気配察知Lv5】【魔力察知Lv3】

固有スキル   【有形無形Lv7】


称号『始原の魔道』『絶望を乗り越えし者』『ゴブリンキラー』『漫才師の勲章』

  『恐怖を知る者』


収録の魔道書

名称  グロノス

階級  第86中階位

タイプ 万能

能力  【コレクションカードLv4】【カード化】【魔物図鑑】【解体】

    【召喚魔法】【販売】

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