表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
次元世界〜三次元を超える権能〜  作者: Blanc Noir


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

2/20

第二話 三次元を超える世界

 大学の研究室に着くと、リュミエールが立っていた。彼女が僕たち一人ひとりにデバイスを配布していく。


 デバイスは金属製の腕輪型で、表面には複雑な回路が刻まれていた。


 僕も彼女の手から受け取る。その時、リュミエールの指が僕の手をかすめた。すると、ふと懐かしいような温もりが蘇ってくる。


 思わず顔を上げると、彼女と目が合い、一瞬、時間がゆっくり流れているような不思議な感じがした。


(この感覚は一体何だろう……)


 ハッと我に返って周りを見たら、ソフィアとアッシュが、それぞれデバイスを手に取って、すごく興味深そうにしてる。


 特にソフィアは夢中で、デバイスを裏返したり角度を変えたりしながら、細部をチェックしている。


「すごいですわ……外殻素材をグラフェンに変更した最新モデル!」


 彼女は興奮気味に分析を始めている。


「グラフェンって、どんな素材なの?」


 その機械マニアっぷりに圧倒されながらも、彼女に尋ねた。


「炭素原子が六角形の格子状に結晶化したものですわ。極めて薄く軽く、二層構造の採用でダイヤモンド並みの高度を実現し、電気や熱の伝導率も非常に高いのです……」


 ソフィアは嬉しそうに、怒涛の勢いで説明してくれる。


「ブランさんは、どこが気になりました?」


 彼女は目をキラキラさせながら質問してくる。デバイスの仕組みにも詳しいみたいだ。


「うーん。僕は粒子操作への理論反映が気になってるんだ。きっとM理論の具現化を、デバイスの解析システムに上手く組み込んでいるんだよね」


「そうですね! デバイスを製作するなら、解析システムのソフトウェアチューニングは大事ですね!」


 ソフィアが嬉しそうに相槌を打つ。彼女は知識豊富で、お互いよい話し相手になりそうだ。


 一方、アッシュはデバイスを手に取りながら、ぶっきらぼうに言った。


「難しい話はいいから、早く使ってみようぜ」


 彼にとっては使えるかどうかが大事で、理論より実践重視だ。



 教授が研究室の開講を宣言して、デバイスの使用方法について説明を始めた。


 外国の方だなとは思ったが、流暢な外国語で話し始める。研究室だと専門用語が多いだろうから、全て理解できるか不安がよぎった。


 しかし、教授が最初に発した言葉に驚かされた。


「次元粒子を通したら、どんな言葉でも、理解して伝えられるはずです。使う前に、試してみてください」


 半信半疑でデバイスを起動すると、不思議なことに、教授の外国語が母国語のように頭に直接響いてくる。


 まるで言語の違いという壁が無くなったような感覚だ。



 そして、教授は本題にはいった。デバイス本来の機能を説明する。


「このデバイスは、全ての次元を粒子のレベルで、見ることができるようにするものだ。粒子を認識することは、ある程度の才能があれば大丈夫。……まずは粒子認識をしてみよう」


 教授の指示を受けて、デバイスの粒子認識モードをオンにする。


「おおぉ!」


 思わず声が漏れた。視界に様々な色の粒子が浮遊し、まるで宇宙空間にいるような幻想的な光景が広がる。


 アッシュも同じく起動して声を上げた。


「おっ」


 彼にとっては、視覚効果よりも「使えるかどうか」の方が重要らしく、驚きは控えめだ。



 しかし、ここからが本番だった。


「デバイスには、次元粒子の操作機能もある。空間の粒子の動きを活発にできるんだ。粒子が動くと、熱みたいな色んなエネルギーが発生する。……でも、粒子を操作するには、かなりの才能が必要だ。……実際にやってみて、感じてもらうのが早いだろう」


 そう言うと、教授はリュミエールに目配せした。彼女がうなずき、自分のデバイスを起動して粒子操作を始める。


 すると研究室内の空気が変化し、可視化された粒子が周囲でキラキラと輝き、動き、流れ始めた。


「上手な粒子操作……すごいですわ……」


 ソフィアが目を細めて、デバイスを通して認識される粒子を見つめながら、感嘆の声を上げる。


 続いて、僕たちも実演を求められた。


「デバイスを使って、特定の空間の粒子運動を高速化してみましょう」


 教授の指示に、アッシュが早速手をかざす。


「やってみるか、って……どうすりゃいいだ?」


 しかし何も起こらない。アッシュは首を傾げている。


 僕もデバイスを粒子操作モードにした。そして、目を閉じて意識を集中し「イメージが大事だ」と自分に言い聞かせながら、頭の中のイメージを明確にして……目を開いた。


 すると、目の前の粒子の輝きが流れていき、徐々に速くなっていった。流れの中心が熱くなっていくのを感じた。


(……そうか……これが、父さんの見ていた世界なんだな)


 僕は今日、――三次元を超える、四次元から十一次元を認識した――。次元粒子に対する理解が一気に深まり、知らない世界に踏み出した気分だった。





「ただいまー」


 玄関を開けると、すぐにキッチンの方から明るい声が返ってきた。


「お帰りなさい! ブランくん、アッシュさん!」


 キッチンで洗い物をしていたらしく、ステラが手を拭きながら迎えてくる。


 昨日と同じ笑顔。まるで、この家にずっと住んでいたかのような馴染みっぷりだ。


「おかえりって言うけどな、お前ここの住人じゃねぇだろ」


 アッシュが眉をひそめる。今朝のやり取りを思い出させる嫌味な言い方だ。


「もう! アッシュさんは冷たいです! 昨日は泊めてくれたじゃないですか!」


 ステラはぷくっと頬を膨らませる。その仕草はまるで子犬がすねているようで、どうしても怒りが持続しない。


「一日だけ泊めてくれって言ってたよな。泊まり続けるなんて聞いてねぇ」


「二人ともその辺にしときなよ。晩ご飯、何か作ろうか?」


 僕が仲裁に入ると、ステラがぱぁっと顔を輝かせた。


「やった! ブランくんのご飯楽しみです!」



 夕食を食べ始めると、ステラがまた聞いてきた。


「ブランくんのお母さんって、どんな方だったんですか?」


「昨日も話しただろ。しつこいぞ」


 アッシュが即座に反応する。


「だって気になるんだもん!」


 ステラは少しすねたように唇を尖らせたが、流石に話は止まり、静かな食事となった。




 風呂も終えて、部屋のベッドに横たわり天井を見つめながら、ステラのことはどうしたものかと考えていると、不意に部屋のドアがノックされた。


「はい?」


 ドアが開き、ステラが顔を覗かせた。


 薄手のキャミソールワンピースで、昼間の姿と違い妙に艶かしい。……見た瞬間、ドキッとして目をそらした。


 両親が亡くなってからは、生きることのに精一杯で、女の子と付き合う余裕もなかった僕には十分刺激的だった。


「あの……ちょっとお話いいですか?」


「……うん。いいよ」


 ステラが部屋に入って来ると、何故か緊張した様子でベッドの横に座った。ポニーテールをほどいた髪が肩からさらりと落ちる。


「お母さまのこと……やっぱり気になります。もっと教えてくださいませんか……」


 話し方も何だかおしとやかだ。…………というか、なんだか、大人ぶってる感じがいっぱいだ。


 いたたまれない雰囲気と、母さんの話題の、両方を変えたいと思い、少し意地悪っぽいことを言った。


「それよりさ……パンツ見えそうだよ」


「えっ!」


 ステラは慌ててスカートの裾を押さえ、顔が真っ赤になった。


「ちょ……! そんなんじゃなくて! あわわわ……」


 あたふたして耳まで真っ赤だ。


「ぷっ……冗談だよ」


 思わず吹き出してしまった。いつものステラに戻っていた。


「でも、そういう恰好で、男の部屋に入るのはよくないと思うよ?」


「……ごめんなさい……普段の軽い感じじゃなくて、落ち着いた大人の女性の雰囲気で話せば、もっと教えてもらえるかもと思って……」


 ステラはちょっとしょんぼりしている。


「でも、どうして、そんなに母さんのことばかり聞くの? 何か理由があるの?」


「えっと……それは……」


 ステラは困ったように、目をそらし言葉を濁した。



 僕は一息いれて、咳払いをした。


「君の事情をきちんと説明してくれない限り、このまま家に置いておくわけにはいかないんだよ」


 真顔で伝えると、ステラはうつむいて、少し黙り込んだ。そして彼女が口を開いた。


「わかってます……でも、今はまだ話せないんです。……ごめんなさい」


「なんで話せないの?」


「それは……あたしの故郷に関わることで……言葉だけで、信じてもらうのは難しいからです」


 彼女の表情に影が落ちた。嘘をついているようには見えない。


 少しの沈黙の後、ステラが顔を上げた。その表情は決意に満ちていた。


「今度、ちゃんと全部話します。その……信じてほしいんです」


 その眼差しは真剣だった。冗談や誤魔化しではない。


「……わかった。信じるよ」


 僕の返事を聞いて、ステラは深く息を吐き出した。その表情には安堵の色が浮かんでいた。


「ありがとうございます!」


 ステラは立ち上がり、頭を下げ、そのまま顔も上げずに続ける。


「あと、家出して捜索願が出てるとか、悪いことして逃げてるとか、そんなご迷惑をかけることはありませんので! ちゃんと、教会……じゃなくて……実家には、ここに居ることも話してますので……」


「そっか」


 家族には連絡を入れていると聞いて、少し安心した。


「今日は遅いから、もう寝ますね。……おやすみなさい」


 ステラはそう言って、すたすたと部屋を出て行った。





 その後も、ステラは使っていなかった両親の部屋に居ついていた。


 アッシュは文句を言いながらも、家族にはちゃんと連絡をしていると知って容認していた。


 とはいえ、ステラの「事情」については依然として不明のままだ。


 困っているのは本当だろうし、無理に話させるのも酷だと思うけれど……。




 そんなことを考えていた矢先だった。大学の研究室で、デバイスを手にしたソフィアとゆっくり話す機会があった。


「ソフィアって、デバイスのことすごく詳しいね。まるで研究室で見る前から知ってたみたいだ」


「うふふ。……実は、父の会社がデバイスの開発を任されていて、ソフィもずっと見学させてもらっていたから……」


 ソフィアは少し恥ずかしそうに微笑んだ。


 お嬢様という出自は知っていたけど、まさかこんな最先端の機器開発に関わっているとは……。


「すごいな。じゃあデバイスの設計思想とか、構造とかもわかるの?」


「はい! 実は、自分で機械製作するのが好きで、デバイス開発を見学しているうちに、製作にも関わらせてもらい、試作品を一台、ソフィ専用で自由にいじらせてもらってまして……」


 ソフィアは、堰を切ったように話し始めた。普段の少し気の弱そうな印象とは全く違う、まるで別人のように生き生きしている。


 でもそのおかげで、ソフィアとは次元粒子技術の話を通して、すぐに仲良くなり、学内ではアッシュと三人でよく行動している。


「あっ……ご、ごめんなさい。つい熱くなって……」


 僕があまりにじっと見つめていたせいだろうか。ソフィアはハッと我に返り、顔を赤くしてうつむいてしまった。


「いや、気にしないで。むしろ面白いよ。僕も父さんの影響で、次元科学の勉強をずっと続けてきたから、そういう話のできる友達が欲しかったんだ」


 僕がそう言うと、ソフィアは青い瞳を輝かせ、嬉しそうにしていた。



「ねえソフィア、一つお願いがあるんだけど」


「はい? なんでしょう?」


「実は……今、家に女の子がいるんだ。ステラっていうんだけどね。……何か困っているみたいなんだけど、なかなか事情を話してくれなくて。女性の君だったら、彼女から話を聞いてあげられないかなと思って」


 少し唐突な頼みごとに、ソフィアは驚いたようだったが、すぐに子供を心配するお母さんのような表情になった。


「ステラさん……ですか? 困っているのですか……お家のことでしょうか? ソフィーにできることがあれば……是非」


「ありがとう。助かるよ! この週末なんて予定どうかな?」


「大丈夫です!」


 ソフィアは二つ返事で了解してくれた。





 週末、約束通り、ソフィアは僕の家に来てくれた。


「お邪魔します……」

 

 彼女は手土産の焼き菓子が入った箱を手渡しながら、少し緊張した様子で玄関に立っていた。


「いらっしゃい! ステラ・アークライトです!」


 迎えに出てきたステラが、大きな目を輝かせて駆け寄って来る。


「はじめまして。ソフィア・リーベルと申します。こちら、よければ皆さんで」

 

 ソフィアは丁寧にお辞儀をして、焼き菓子の箱を差し出した。


「わぁ、これって手作りですか! ありがとうございます! ソフィアさんは、とっても優しい方なんですね!」


 ステラが語尾に合わせて、アッシュをじっと見ている。


 アッシュが、黙ってそっぽを向いた。


(おっ……最近はステラも負けてないな……)


 ステラの「日頃のお返し」と言わんばかりの態度を見て、僕は妙なツボに入り、笑ってしまった……。


 そんなアッシュをよそに、ステラはいつもの調子を出していく。


「一緒に食べよう!」


 ステラは箱を受け取り、ソフィアの手をぐいぐい引っ張って、リビングへ連れていく。


 その勢いにソフィアは「えっ、あっ」と戸惑いながら引っ張られていく。


 リビングに集まり、僕が淹れた紅茶と共に焼き菓子を囲む。ステラはすぐにソフィアに質問攻めを始めた。


「ソフィアさんは学生さんなんですよね? いつも何を勉強してるんですか? それにこの髪色……すっごく綺麗! どうやってお手入れしてるんですか?」


 ……あっという間にステラのペースで、さっき会ったとは思えない仲になっていた。



「実は……デバイス開発に関わっているのですが、これは自分専用で、調整を試行錯誤させてもらっているものなんです」


 ソフィアはそう言いながら、バッグからデバイスを取り出した。


 ソフィアの手にあるデバイスは、研究室で見たものよりも洗練されて見えた。


 自作の調整版と言っていたが、既製品以上の性能がありそうな風格を漂わせている。


「わぁ……! これソフィアさんが作ったんですか? すごーい!」


 ステラは目を丸くしてデバイスを覗き込む。


 その興奮ぶりに、ソフィアは少し圧倒されつつも、嬉しそうに微笑んだ。


「ええと……既製品ベースに調整しただけで。まだ試作段階ですが……もしよければ、ステラさんも触ってみますか?」


「いいんですか? 是非!」


 ステラが迷わず手を伸ばす。


 ソフィアは少し緊張した面持ちで、デバイスをステラに手渡した。


 ステラはデバイスを腕に装着し、ソフィアから簡単な説明を受ける。


 最初はおっかなびっくりだったが、スイッチを入れるなり、その表情がぱっと変わった。


「わ……! 見える……見えますよ! このキラキラしたのが粒子ですか?」


 ステラのセピア色の瞳が月のように輝いた。


 彼女は目を閉じて集中し始めると、腕のデバイスが反応し始めた。


 次の瞬間、ステラが目を開き、小さく「えいっ!」と気合を入れると、デバイスが粒子操作状態の信号を発する。


 デバイスを着けているステラには、粒子の流れがはっきり見えているはずだ。


 デバイスによって放出されている微細な粒子の流れが、彼女の目の前で舞い踊るように輝いているのだろう。


「えええっ?」「おおっ!」


 ソフィアとアッシュが同時に声を上げた。……まさか初見で、ここまで適性を見せるとは、思いもしなかったのだろう。


「やったぁ! できた! あたしにも粒子操作できたんだ!」


 ステラは飛び上がって喜んでいる。まるで宝物でも手に入れたかのような大はしゃぎだ。


「ねえ、ブランくん! アッシュさん! 見て見て! 粒子が光ってたよ!」


 アッシュは呆気にとられているし、僕も内心驚いていた。ステラにも適性があったなんて……。


「すごいですわ! 初回で、こんなに明確に、粒子操作できていることをデバイスが示すなんて!」


 ソフィアは興奮を抑えきれない様子で、ステラが起動するデバイスを覗き込んでいる。


「粒子認識値も安定していますし……もしよろしければ、もう一度! 今度は焦点をもう少し狭めて……」


「うん! やってみるね!」


 二人はすっかりデバイス談義に花を咲かせてしまった。


 ソフィアがステラの「事情」を聞き出すという当初の目的は、この予想外の展開によって、完全に棚上げになってしまったようだ……。


(……まあ、しょうがないか。……それにしても、あの適性の高さ……本当に、ステラは何者なんだろう?)


 僕は少し離れたところから、その様子を眺めながら、心の中で苦笑した。



 デバイス談義も終わり、ソフィアを家の前で見送った後、角を曲がるところまで見届けていた。


 いつものように手を振って、「また明日」と言い交わし、彼女が曲がろうとした時だった。



 ――突然――。



 路地から、黒塗りの車が猛スピードで現れた。驚き硬直したソフィアの体が、車の中に引きずり込まれる。


 一瞬の出来事だった。ドアが閉じると同時に、車はタイヤを軋ませながら発進する。


「ソフィア‼」


 叫び声とほぼ同時に、僕とアッシュは駆け出していた。ステラも慌てて後に続く。


 車は加速し、あっという間に遠ざかっていく。


 それでも諦めきれず走り続けたが、次の角を曲がった時には完全に姿を消していた。


「くそっ! 目の前で誘拐されちまうなんて」


 アッシュが道に手のひらを打ちつけた。その顔は怒りをあらわにしている。


「アッシュ、探そう!」


 思わず叫んだ。


 警察には通報したが、大切な友人が危険な目に遭っているのに、じっとしてなんかいられなかった。


「ああ! 行くぞ!」


 アッシュもすぐに応じた。


 その時、ステラの声が割り込んできた。


「あたしも行きます!  あたしだけ待ってるなんてできないよ」


 彼女の表情は不安げだったが、決意を秘めた声をだす。


「馬鹿言え!  お前みたいなのがいても、足手まといになるだけだ!」


 アッシュの拒絶は厳しいが、その声色には、彼女を心配する雰囲気が感じ取れた。


「でも……でも……」


 ステラはうつむき唇を噛んだが、すぐに顔を上げて言った。


「ソフィアさんの……デバイスの粒子を感じることができるかも……」


 その言葉にハッとした。


 ……そうだ。デバイスなら……。


 ソフィアならきっと、次元粒子が居場所を知らせるヒントになると気づいて、デバイスのスイッチを入れたままにしてるはずだ。

 

 彼女が持ってるデバイスが出してる……次元粒子の影響を、別のデバイスで感じることができれば……!


「ついてきて!」


 僕たちは大学の研究室に向かって走り出した。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ