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Come back to the moon water  作者: 白古賀
Epilogue <Hell0 World>
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41/45

ep-1

 月面に国際共同研究施設ができてから、既に八年が経過した。


 通称<ルナ・ベースⅡ>と呼ばれるこの研究施設では、様々な研究が行われている。

 その中でもとりわけ特徴的であり、この施設の中心となっているのが、中枢コンピュータ<ドーマ>である。


 本来、冷却系やエネルギー供給の問題があり、宇宙空間にスーパーコンピューターを敷設するのは不向きだとされていた。

 しかし<ドーマ>は、それまでの純ノイマン型コンピュータと異なり、GPUの代わりにNNPU――Newral Network Proccessing Unitを用いた新しいタイプのコンピュータだった。NNPUは高精度シリコンダイヤグラムによってニューラルネットワーク構造を再現しているが、これは非常に構造的に脆く、長期的に安定して運用するには1G重力化よりも無重力、または微重力環境が適していると判明したのである。


 ずっと議論されていた冷却の問題は『月面湖』を作ることで解決した。

 これは月面の地下に作った巨大な水槽を活用した大規模な水冷システムであり、月面湖を冷却するために、月面上には大量の放熱板が設置された。

 熱交換に大量の水を用いることで瞬間的な発熱に対して大きなバッファを持たせることができたのである。

 これは、以降宇宙空間に大規模な演算装置を作る上での一つのテストケースになると思われた。

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