登場人物紹介
・ヤン
主人公。付与士として最高峰の才能を持ち、特に付与できる範囲が『万能』と呼ばれるほどに広い。その中でも料理方面の才能は凄まじい。割と娘に激アマなお父さん。過保護気味。農家としての才能は……まあレベルのゴリ押しでやってる。
王都に近い農村の三男として生まれ、兄貴分だったバズとともに村を出て冒険者となる。
勇者計画に選ばれ勇者候補のアイズ、神官のウィル、戦士のバズの三人と共にパーティーを結成。常に上を向いていくという意味を込め『ルックアップ』という名をつけた。その後、破竹の勢いで成長し十年でSランクダンジョンを踏破するに至るが、そのタイミングで他三人と喧嘩別れ。
王都を離れ、イリスと出会い家庭を持つ。現在はフェマとディアの二人の娘と共に生活している。
余談……ヤンの最大の特徴はバフ、デバフのすべてにおいて“固定値”で影響を与える点にある。基本的には割合上昇しかいない世界で、割と異端の存在。それ故に、実力が低いうちは与える影響も大きかったものの、パーティーが育ってからはあまり役に立てなかった。ただ、その代償として本人の実力の伸びは悪い。
・イリス=ミューズ
ヒロイン。ただし故人。生まれてしばらくはアリス=ミューズと二人で生活していたが、死別し町はずれの一軒家に一人で住んでいた。アリスからは『出来損ない』と呼ばれることが多く、ヤンと会ってからしばらくは自分のことを出来損ないと呼んで自嘲することもあった。
薬師見習い。ヤンと会ってからはその助けを借りて一人前の薬師と言えないこともないくらいにはなった。
黒髪長髪。娘と違って髪をまとめていなかった。……というよりも、娘が自主的に違いを出すために髪型を変えてるところがある。
これからもちょいちょい回想とか使って出していきたい。
余談……メシマズ。実は薬を作るための魔法を中途半端に使ってしまうために変な味になってしまう。どれだけ努力しようと美味しい物を作ることはできない。悲しみ。
・フェマ=ミューズ
ミューズ家の双子の姉。活発系。母親譲りの黒髪を後ろで一本にまとめている。
森にふらっと入っては、イノシシなんかを狩ってくる。家からあまり出ないディアと違って外で遊ぶことも多いので、村の男子のあこがれの的。だが、自分より強くないとダメと公言しているので、ほとんどは諦めている。一人にだけは、強くなる特訓と称して森に連れてったり剣の練習につきあったりしてる。
父から聞いた冒険譚なんかに憧れて自分も冒険者になりたいと思っていた。
余談……冒険者になって王都に行くために踏ん切りがついていないのは、意中の人がついてきてくれるか分からないから。もし、彼が村で一章を過ごしたいというのなら冒険者になる夢だって諦める。
・ディア=ミューズ
ミューズ家の双子の妹。おとなし系。母親譲りの黒髪をサイドで二本にまとめている。胸はそこそこ。だが姉よりは大きい。つまり姉の胸は……(なお、今はえた設定な模様。)
基本家から出ない。とはいえ引きこもりというわけでもなく、曰く『出る必要が無いだけ』とのこと。
実際祭りの時なんかはちゃっかり参加してる。ただ、酒には弱くあっさりと沈むためそれを看病しなきゃいけない父は、毎回ほとんど参加できなくなる。
たまに薬を作ってお小遣いの足しにしてる。そしてそのお金で本を買う。姉以上に勇者や他の伝説に憧れており、そういう本がメイン。父から聞いた話を文字に書き起こして、時々読み返してはむふーってしてる。王都で本屋に行って、自分で本を選ぶのメッチャ楽しかった。
余談……王都で見つけちゃった本がそっち系で、腐海に沈むことになる……という設定をつけようとしたが、作者のメンタルが削られる未来しか見えないのでボツになった。
・ラン三世
ヤンが冒険者時代から乗っている馬。ただし魔物なうえ、ダンジョンにもついて行ってたため普通に強い。(なお、この世界では馬型の魔物を総称して“馬”と呼ぶ。)
ヤンが王都から飛び出した時、三日三晩飲まず食わずで走らされたことに腹を立てて、村の場所を知ってたが案内しなかった。
余談……初代ラン、ラン二世はダンジョン攻略中に亡くなってる。五年近くヤンたちとダンジョンに潜り続け死ななかったのは運が良かったのと、ヤンに懐いてたから(餌付けされたと言う)
・ポニ太
新しく買われた馬。ラン三世よりは弱い種類の馬。よくヤンを乗せて走ってるラン三世を羨ましそうに見てる。
・アッシュ
ミューズ家に一番近いところにある家の子供。フェマともディアとも仲がいい。想い人より強くなろうと努力しているものの追いつける気がしない。
・クルトン
村に来る商人。独立しようかという時期にヤンと知り合って、そのまま行商にくるようになった。ヤンの制作した調味料や一部の作物を取り扱うことで大分儲けてる。
実はヤンの正体を知っている。
余談……ヤンから買った物の半分は本人が消費してる。残りを市場に流しながら、もう少し我慢しなければと常々想っているものの、つい消費してしまっている。
・村の青年A
モブ。巨乳好き。
・村の青年B
モブ。こいつらのことを書こうとして、こいつ等の名前どころか、村やら国の名前について考えてないことに気づかされた。
・アイズ
勇者。魔法と剣技を使いこなす、パーティーの花。どちらにおいても最高レベルの強さ。得意技は炎の魔法を剣に纏わせて思いっきり振り下ろすだけの自称魔剣・焔。
割とイタズラ好き、というか考え無し。思ったことをはっきりと言っちゃうタイプ。
・ウィル
神官。世界で一番の回復魔法の使い手。単純に傷を癒やすヒールに始まり死後まもないときであれば完全に組成させるリザレクションまで、回復系統の魔法ならば何でも使える。
基本的に優しく温和な性格。
・バズ
戦士。ありとあらゆる武器を使いこなす。超近距離なら拳、近距離なら剣、中距離なら槍、遠距離なら弓。それ以外にも数多の武器を使える。ただし、普段はバランスを考えて盾を使うことがほとんど。
無口だが、言うときはいう人。