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「なんと……其方は勇者だったのか⁉」

「嘘でしょー⁉」


 王様とお嬢様が驚愕の声を上げる。


 どうしてこうなったかと言うと、城に着いた途端俺の右腕に痣が浮かび上がり、それを見たお嬢様に大慌てで王の間に連れて来られたと言うわけだ。

どうやらこの痣が勇者の証らしい。

 

「其方は――そうか、コウと言うのか。コウよ、済まぬが勇者である其方に魔王を討伐してもらいたい。それが決まりなのだ」


 丁重にお断りした。


「金は出す」


 引き受けた。


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