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夜の街で俺は途方に暮れていた。
田舎に帰る路銀どころか、宿に泊まる金もない。
仕方がないので追いはぎしよう、金を持っていそうな奴はいないだろうか?
「誰か助けて―‼」
いた。いかにも見た目をしたお嬢様が怪しい男達に襲われている。
俺は男達に紛れてお嬢様に襲い掛かり、担ぎ上げた。
「な、何ですのー!?」
男たちの怒号を背に受けながら、お嬢様を担いで逃げだした。
「助けてくれてありがとうございます、貴方は――」
何か言いかけたお嬢様を手で制し、身ぐるみをはぎ取って逃げ出した。
気楽に書いています