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ようやく魔王城に来た。
魔王が近くにいるためか腕に出来た痣がうずく。
お嬢様と獣人少女も緊張した面持ちで武器を構えていた。
「こちらは準備万端です、何時でも行けますわ」
そう言いながらもお嬢様の腕は震えていた。
俺はお嬢様を落ち着かせるため、頭を鷲掴みして森に放り投げた。
◇
「さ、最後までこんな扱いですの⁉」
お嬢様はすぐに戻って来た、無傷のままモンスターを蹴散らしてきたようで成長が伺える。
敵の本拠地にそのまま突撃しては思うつぼだ、先制攻撃させてもらおう。
俺は魔王城の城壁を掴み、城を引き抜いた。
「………………へ?」
持ち上げた城を回転させると、それを天に向かって放り投げる。
城はどんどん小さくなっていき、やがて見えなくなった。
それと同時に俺の腕から痣が消えていく、どうやらあれで魔王を倒したらしい。
俺は獣人少女とハイタッチを交わし、国へ戻るため馬車に乗り込んだ。
お嬢様は何やら呆然と立ち尽くしていたため置いてきた。




