夢
明晰夢をみた。まただ。
神はやはり不平等に人間をわけている。
手は握れる。目も閉じれる。音も聞こえる。
ただ、目の前のコイツとは話せない。
タバコを吸いに外へ出たところ、
パッと空が明るくなった。
そいつは何本かの触手で重力に逆らい、
そのうち4本でいろんな物を持っていた。
まぁつまり宇宙人だ。
コイツと話せなければ夢のストーリーが進まない。
感覚でわかる。
考えても夢は進まない。
とりあえず一服しようか。
その時、宇宙人が日本語を話した。
「私は、コルド星からきました。
地球には自ら体を害するニンゲンと呼ばれるもの
が多く存在していると教科書で学び、
1度見てみたいと思っていたのです。」
まさに彼の見たいものが私と言うわけか。
「これはタバコと言ってな。
人間の呼吸器官を悪くするものだ。
それだけでは無い。
今、この煙を吸ったお前も呼吸器官が悪くなる。」
いちいち子供に説明するよりは楽だが
伝わり方というのはどうもいけないことがある。
「今からこの地球の空気をこの煙で覆い尽くしたら
ニンゲン達は喜ぶのだな。」
そういった宇宙人はそのUFOに
乗ってどこかへ言ってしまった。
まぁ夢だ。自分が死んでも他人が死んでも構わない。
それが夢なら。