光
あの人にどこか似ているあなたに
惹かれないはずがなかったのだと
小さくなっていく背中を見送る
器用な優しさを持たないあなた
真っ直ぐに向ける視線が痛い
思わず目を逸らしてしまうのは
心の奥
隠した情けない本音を暴くから
都合よく笑ってくれないあなた
選び出した言葉が痛い
耳を塞いで牙を向けたくなるのは
傷つきはしないかと
臆病な自分が震えるから
痛いほどに真っ直ぐに
苦しいほどに誠実な
いつかのあの人に似たあなた
時折横顔に落ちる影
もしもあなたがもっと器用だったなら
そんな顔しなくて済んだのかもしれないけれど
あなたがあなたであることで
あなたを見つけられた多くの人がいるのだと
どうかそれが
あなたの光になりますように