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魔石転生からの平穏めざして  作者: 湖乃打撃
一章
2/2

01話 お魚わっしょい

 ぎょぎょー!ギョ!ぎょぎょッギョぎょギョー!


「うんうん、今日もお魚さん達はかわいいなー」


 僕こと不可思議はるかは順応していた。最初の頃はなに勝手に転生してくれてんじゃー!ってオラついてたけど、いや、うん、案外いいぞーこれ。


 あぁ...おさかなさんかわいい


 状況が分からない?うん、僕もあまり分かってないけど、一言でいえば今の僕は海っぽい何処かに沈んでいる。

 神にも等しい(笑)神さまが言ってたアレだ、魔石だったか?本当かは知らないが、とにかく別の何かに生まれ変わってしまったようだ。

 これが人間だったら窒息死するんだろうけど、普通に生きている。ああ、生きているって素晴らしい。


 まあ...石だからこっから動けないんだけどな!!


 そう、自分じゃ動けないんだなこれが。鏡とかないから確認ができないけど、多分石コロになってるんだろ。転生?してから一歩も動いてないぞこれ。マジでする事がないから、さしあたってお魚さん達の遊泳劇を楽しんでいる。時間がどう経ったかは分からない。でも...イイぞーこれ!


 お魚わっしょい!お魚わっしょい!


 僕は今日もエンジョイしている。360度パノラマのお魚祭りはそう、まさにフェスティバル。さあフィッシュ・フェスの開催だ。


 お魚さんが泳ぐ。わーいダイナミック!小さい群れが躍動する!いえーい統率とれてるー!大きな怪物めいたお魚さんが、大口開けて小さい群れに突っ込む。やっほぅ弱肉強食ぅ!!


 うんうん、おつですなー。これは趣あるわー。ああ僕って海洋生活むいてたんだなー、気付かなかったよ。まあ石なのにどうやって視界確保してるんか謎なんだけど、細かい事はいいんだよ。

 どちらかといえば、目の前のお魚たちの死活問題のがヤバイ。頑張れお魚X-23。君だけが最後の砦だ!!生き残れX-23!!


 バクッ!!バックン!!!!


 ああああ.....X-23が無残な姿に...残るはD-489とZ-3だなぁ...。


 そう、お魚の世界は厳しい。やるかやられるか。大騒ぎだ。長く観察してると、よく見かける個体がいたりして、すると自然と愛着が湧いてくるお魚さん達がいるから応援しているのだけど、まあ大体は食われる。諸行無常だなぁ。


 「明日のフェスに備えてそろそろ眠るか」


 魔石が眠るっていうのが普通なのか知らないけど、とにかく眠れるので僕はこうして動けない日々を暮らしている。僕が知ってる異世界ってこんなだっけな?まあいいか。おやすみなさい。


異世界いって多分100年くらい経ってる。

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