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密かな闇

先生に呼び出されたと言う事で先生達のいる職員室へ向かう。


この町屈指の名門魔法学校ということなのだろうか。廊下はかなり綺麗に掃除されていて天井にはシャンデリアが飾られ、中性ヨーロッパを思わせる廊下はどれだけ慣れてしまっても良いものだ。



しかし自分が前いた部屋だって豪華という意味では負けちゃいなかったと思う。




ふと昔を思い出す。

あんなに大金が当たったんだ。シャンデリアだってそれなりに揃えてやったしカーペットだってそこそこ高いやつにした。

こんな買い物をしても僕の財産の3分の1も払っていない。


必死に貯めて買おうとしていた車だって、あの時は小遣い程度の金額であったことに気づいた時は笑っていたと思う。


一生懸命生きるためと言いながら心身ともに疲弊させ、体は病にかかっても金の為だと命を縮めて血を吐きながら働いてた昔の自分を腹を抱えて笑っていただろう。




惨めだってね。



廊下を歩きながらそんな事をふと思った。


異世界へ飛ばされ大金持ちから1文無しに降格してから、改めて自分が金持ちだった時が愚かであったのか思い出した。



とはいえこれは昔の話だ。

僕は重くなった瞼を擦りながら大きく欠伸をした。




瞼を擦りながら廊下を歩いていると、ふと窓の外が気になったので、窓の外を見る。


すると直感が合たったのか外には木が生い茂っていて、そこにベンチが1つポツンと置いてあった。


そこのベンチには人が一人座っていて、その人はフードを深く被っていて顔はよく見えない。



しかし何となくこちらを見ていることは分かった。



「なんだあの人?気味が悪いな~。」



ここはあの人に向かって目の下を引っ張り舌を出してアッカンベーとやるべきなのだろうか?


しかしどうみてもヤバそうな見た目の人にこれをやるのは些か勇気があると言うか無謀というべきなのか分からないが、兎に角やめた方がいい。



「不審者がいるって言った方がいいのかな?」



僕はそのまま教室に向かって歩きだした。









「あと少し。あと少しなんだ。」



場所は変わり、暗い部屋で一人の少年が入った大きな水晶のクリスタルを見つめる一人の男とその後ろに男が一人がいる。


男はクリスタルに入っている少年の眠る姿を見てニヤニヤと笑っていた。




「ええ。あの方が見えなければ私は今ごろやられていたでしょう。この少年も奪われてしまう所でした。」


最初に喋った男の後ろで話す男はバーミンを殺した男ノージだ。



「ったく。コイツがバレたら俺の計画は1から練り直しになるんだぞ?」


「フフフ。2ノ手、3ノ手と色々あると思っていたのですが私の買い被りでありましたか?」



男を挑発するノージ。

男は少し黙り、暫くして口を開ける。



「いやいや。数ある手の最後の切り札がこれなんだが?」


「あっ...そうだったんですね.. それはナンセンスですね...。」



「お前さんはその言葉分かって使ってんのか?ぶっ殺すぞ?」



男はノージの方を振り向きながら手を向ける。

するとノージはそれに反応し身構える。



お互いが向き合いが警戒しあって見つめ合う時間が刻々と過ぎていく。



「何で俺らは男同士で見つめ合ってんだろうな?」


「ええ。同じ過激派で女性はあの方しかおりませんので見つめ合う相手も男だけしか居ませんよ。」


「だから駄目なんだよ俺ら過激派はな~。」


「我らの過激派統制者(ボス)がそんなのでは困りますがね~。」



男はハァーと息を吐くと床に座り込んだ。

ドシンと座り込む様はオッサンそのものだった。



そして胸ポケットからタバコの箱を取りだし火を付けて口に加え、フーと息を吐く。


タバコの吐いた白い煙は暗い部屋では認識することができなかった。


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