輪っか
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
僕の胸の中空にある輪っかは
静かに音を立てて回り続ける
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
その音はいつも虚しく
その動きはいつも同じく
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
いつまで回るというのだろう
いつまでも同じ所で回り続ける
それはきっと僕の心で
それはきっと僕の弱さで
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
同じ事のくり返し
永遠に前に進まない行為
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
止めようとすれば止まるのだろうか
変えようとすれば変わるのだろうか
それは僕の心次第
僕が決めれば変わるだろう
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
でも僕は何もせずに
じっとその音だけを聞いている
直視する勇気もなく
その音だけを聞いている
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
だってきっと何も変わらない
僕が何をしても変わらない
一時その回転が止まったとしても
いつかまた動き出すだろう
一時その動きが変わったとしても
いつか元の動きに戻るだろう
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
僕の胸の中空にある輪っか
中には何も入ってない輪っか
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……
カラカラカラカラ……