ここはどこ…?
「ん~?ここどこだ?」
目を覚ますと、さっきまでいた駅とは、似ても似つかない建物ばかり建っていた。俺こと、松村健司はとてつもなく混乱していた。
「え…、ここどこ…?」
この世の終わりみたいな顔で、顔を真っ青にしながらそう言ったのは俺の幼馴染の松本絵里だ。
「絵里!?お前も目が覚めたらここにいた系か?」
「そう…。駅に降りたら、すごく頭が痛くなってきちゃって…。気が付いたらここに…。」
どうやら絵里も、同じような感じでここに飛ばされたらしい。ほかの乗客はいなかった。
「とりあえず、人を探そう。こんなとこに、二人でいても、なんもわかんねえしな。スマホもすっかり圏外だし」
俺がそう言って動こうとすると、
「待って!こんな、どこかもわからないようなところを適当に行くつもり!?危ないに決まってるわ!ここで助けを待つ方が賢明よ!」
そう、泣きそうな顔で絵里が俺に言ってきた。
「でも、助けが来る確証なんてないんだぞ?それに、このままだと腹減ってどっかへ旅立っちまうかもしれねぇぞ?」
「…そうね、ここで何もしないよりはマシかもしれないわね。」
「よし、そうときまれば、早速行くか!」
とりあえず、俺らは見えている建物を目指して歩いてった。