デザートはプリン
「結太、犬を飼いに行くぞ」
あの時、俺は凄く喜んだ。
俺にも犬の相棒のようなものができるって、
美来姉はハスキーで親父はドーベルだった。
だから、姉ちゃんはどんなカッコいい犬が来るのか楽しみだったらしい。
ただ、俺が選んだのは
「おい、結太ちょっとこっち来てワイを膝に乗っけへんかい」
ちょっと小さい柴犬だった。
「カツヲ、もう、子犬じゃないんだよ?
子犬のどんだけ自分が重いか分かってるの?」
「レディに向かって重いとか言うなやボケが!!そもそも、ワイは何でレディなのにカツヲって名前なのか未だに謎なんやぞ!!!!」
「痛い痛い痛い痛い!!レディは足四の時決めたりしないからぁ!!」
「こっからコブラツイストに持ってってやろうか?」
「何で犬なのにコブラツイストできんの!!!?」
「毎日早寝早起き朝御飯を続けてるからや!!」
「ぐわっあ!!」
うちに来た犬は、ヤクザ犬だった。
「うるさいなぁ、」
「親父!!」
「おぉ、源太こいつがワイに重いっつってきたんねん。だから、コブラツイストかけとるんや」
「はぁ、」
親父はため息を吐いた。
そして、カツヲをみる。
「結太!!」
「はい?!」
今度は俺を見る。
「レディに重いなんて言っちゃいかんだろぉ!!」
「ぐぁぁぁああ!!
ぎぶっ!!ギブッ!!」
親父はキャメルクラッチをかけてきた。
「下半身はコブラ!」
「上半身はキャメル!」
「これがデザートツープラトンだぁ!!」
「これがデザートツープラトンやぁ!!」
「くだらねぇ!!」
今日もうちの犬は全く癒してくれません。