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普通すぎる俺の異世界転生  作者: 夜ノ彗
世界戦争
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獣の国の危機

ゼードが再び自由の身になってしまったという事実に困惑しているとファルツからの通信が入った。彼らは今追っ手を巻こうと必死に逃げているそうだ。

『ミノル、まずい事になった』

「な、何があったんですか!?」

『獣王国が終わるかもしれない。魔人どもが黒竜を向かわせている。止めないと最悪の場合更地になり今後誰も住めなくなる。急がなければ獣王国が滅びた、なんて状況になってしまうだろう』

「そんな......」

黒竜の炎は高位の聖職者による浄化を何度も行うことによってしか消すことができない。

そもそも魔人であろうとも手懐けられるような生物ではない。単騎で、それも圧倒的な力を見せつけなければプライドの高い彼らを服従させることはできないだろう。

「あなた達は大丈夫ですか?」

『いや、ちょっときついな。周辺を張っていた奴らに何人かやられちまった』

「逃げ切れそうですか?」

『それは心配ない。しかし計画をはやめた方が良いだろう』

「わかりました。急ぎます」

通信を終了し、実は急いで獣王国へ向かった。

獣王国は獣人大陸の中心に位置している。その他全国は敵の手に渡っているためそこを何事もなく通り抜けなければいけない。 

犬人国ワンワンを国境沿いに移動し猫人国ニャンニャンの市街地を敵に見つからないように走り抜ける。



一方その頃ゴーレム自動生成機は実が設定した量の生産を終えていた。指揮官クラスのゴーレムが起動して他のゴーレム達も続いて起動し始める。

「我々ノ仕事ハ民間人ノ救出、及ビ敵性存在ノ捕縛ダ。捕縛不可能ト判断シタ場合最悪ノ場合、殺害ヲ許可スル」



「この辺だよなー......ん?あれは」


獣王国の付近で魔人たちがキャンプを張っていたのだが、そこに獣王国の兵士と思しき影を見かけた。


「こんにちは!その人たちもらってきますねー。ゴーレム1、2そいつら捕獲」


実は連れていたゴーレム2体に魔人捕獲を任せ捕虜を解放した。彼らに獣王に会いにきたことを伝えると入国を手伝うと言ってくれた。


獣王国へ到着するとその周囲を魔人達が取り囲んでいた。ファルツ達の姿はない。


「おーい!門を開けてくれー!」

「お前ら生きてたのか!ちょっと待ってろ今開ける!」

「待て、敵の罠かもしれないだろ」


疑うのも無理はないだろう。そこで実は簡単に自己紹介をし目的を伝える。助けた人達も一緒にお願いしてくれた。結果としては、武装解除及び手足の拘束を条件に受け入れられた。


「陛下にお話があるという者がおります」

「わかりました。入れてください」

「失礼します」


玉座の間へ入れられるかと思っていたが王の書斎へと案内された。獣王は獅子系統と聞いていたため豪快な人物を思い浮かべていたがそこにいたのはいかにもインテリ、謙虚そうな中年男性だった。彼は俺の姿を見ると手足の拘束を解くよう部下に命じた。


「俺は田中実と言います」

「私はこの国の王をしております、イリアンと申します。それで人族のあなたが戦争中にも関わらず何故こんなところへ?」

「俺はこの戦争を終わらせたい。そこであなた方の力を借りたいと思いここまで来ました。」

「はぁ、そうでしたか。我々の思いも同じですが国を守る事で精一杯でして」


そう返されることは予想していた。そして実は提案する。


国民全員の安全を確保するには、実のスキルである《分子操作》、《エネルギー操作》を利用し国全体を巨大なドームで囲めばいい。


「それができるのならいいでしょう」

「ありがとうございます。早速作戦に移したいのですが、黒竜がここへ向かっています。

まずはそれをどうにかしなければ」


黒竜についての知識を実は移動中に検索していた。黒竜が強制的に戦わせられているのであれば助けたいと考えていたがそれは難しい

強靭な鱗は剣をも砕き、圧倒的な高さを誇る魔法防御力。最強の生物だ。ヘブリニッジの五竜はレベル95以上であったが彼らは子供の竜とはいえ平均レベルの半分以下だ。人間でも倒すことができるレベルに抑えられていたのだろう。対して黒竜が成体だった場合レベルの平均は500程度。人間の限界値100を大幅に超える数値だ。


「黒竜は俺が抑えますのでひとまず国民を外壁から離してください」

「あなたは黒竜がどんなものかわかっていない。成体ならヒト族の限界の5倍以上のレベルを有しているんですよ」

「こういうのは言わない方がいいのかもしれませんが、俺には相手のステータスを上乗せする力があります。なので互角以上に戦えます」

「だとしても......いや、あなたの言葉を信じましょう。ですが私も一緒に戦います。この国の王が隠れているわけには行かないでしょう。将軍、あなたは兵団を指揮し国民の誘導を」


黒竜は今も進行中だ、早くても1時間以内には到着するだろう。ファルツ達の安否を確認する為に通信したところ、彼らは無事だそうだ。


「イリアン様、俺は飛べますけどあなたは飛べますか?竜との戦いともなれば空中戦もあり得ます」

「知らないのですか?獣王となる者には全ての獣人の力を引き出すことができるんですよ」


代々獣王に選ばれた者は王位を退くか死亡するまでの間、全獣人族の動物としての能力を得る。あらゆる動物のパーツを集めたキメラのようなものだ。これにより翼を生やし空を飛ぶことも可能になる。


「黒竜がそろそろ来ますね」

「ええ、この国を守り抜きましょう」


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