反撃の狼煙
まさか前話から3日以内に書き始めるなんて
〜以上が2週間以内に起こった出来事です〜
「そんな......あの人達がやられるなんて」
「......い。おーい!」
鳥人族の兵士の呼び掛けで視界が晴れる。
敵の本拠地で周りが見えなくなっていたのだ殺されていても不思議ではない。というか殺されていないことの方が不思議だ。
「なんで殺さなかったんだ?」
「んー、まあ生きて連れてこいとしか言われてないし君はまだ子供だろ?そんなことできないさ」
「ありがとう。あなたは何故そちら側についたんですか?」
「急に魔人の奴らが攻めてきてな、ちょうど君と同じくらいの子供と妻を人質にされて仕方なくな」
「俺は田中実と言います。あなたの家族のためにも戦争を終わらせましょう」
「そうだな。オレはファルツ。よろしく」
その後、彼が集めてきた自分と同じ境遇の仲間たちと共に敵陣のど真ん中で戦争終結のための同盟が組まれた。
ファルツら鳥人族は他の獣人たちも仲間に引き入れるため慎重にこちら側についてくれる人を見極めることとなった。また、実は彼らから提供された魔神軍の内情をもとに作戦を組み始めた。
「そうだ、確かあなた達の大陸で一国だけは魔人達と敵対しているんじゃなかったですか?彼らが仲間になってくれれば心強いのですが」
「あぁ、獣王様が治める国だけはな。あの方とも接触してみるよ」
「ありがとうございます。お願いします」
今は守りに専念しているために侵略者を抑えているだけの状態だが、獣人大陸最強の獣王が仲間になってくれれば強大な戦力となり魔人たちに一矢報いることも可能だろう。
その後実は一度元いた大陸に戻る事にした。
ファルツに小型ゴーレムを渡し通信機として使えるようにした。
数時間後傑の会社に到着した。実が直々に作った防御システムは健全だ。まだ見つかってすらいないのかもしれないが。
「シーナ、ただいま」
「ミノルさん?お久しぶりです。あれ?他の皆さんは?」
「ごめんシーナ傑を......みんなを守れなかった.....」
「え?」
膝から崩れ落ちるシーナを支えソファに座らせる。そして、実達がここを去ってからのことを伝えた。
「......だから、まだ傑は生きてるかもしれない。必ずあいつを助け出す。そして魔神は俺が殺す。」
シーナ未だ涙が止まらず嗚咽を抑えられない。無理もないだろう。彼女にとって傑は村を助けた恩人であり1番慕っていた人でもある。それにユリウスからは勉強教えてもらい、竜人5人は兄妹のような関係だった。
「ミノルさん無理はしないでくださいね。あなたに何かあったらみんなが悲しみますから」
「うん」
実がこの場所に立ち寄ったのにはシーナや他の従業員にこのことを伝えるためだけではない。実達が旅に出ている間、この会社は成長し、今や世界的に物流を担っているのだ。
その過程で実は従業員らにあるものを世界各地に配置していくことを頼んでいた。それを自動で製造する装置も建設していた。それがあれば戦争に有利に働くことだろう。
「早速だけど仕事に取り掛かろうか」
「はい」
「現在の配備状況は?」
「こちらをご覧ください」
そういうとシーナはスキルを発動させホログラムの世界地図を表示した。そして次々に光り始める赤い点。その数はおよそ100万。
「うん。この数なら大丈夫そうだね。[範囲指定:全範囲]-[起動]」
すると地図上の赤い点が次々に青く変わっていく。これらは全て人間サイズのゴーレムだ。世界の至る所や支社に大量に配備してある。これがあれば自動的に侵略者を拘束することができる。しかし、これには実によるアクティベートが必要であり戦争が始まった頃実は度重なる戦闘によりそれが出来ずにいた。そのせいで帝国を守れなかった。
その後ゴーレム自動生成場で新たなゴーレムを作り出し、大量生産を開始した。
「ふぅ、一旦休憩するか......そうだ《知》皇帝とゼードは?」
〜検索中.......
ジニス・ソー・バァリーマは5週間程前から帝宮最深部から移動していません。
ゼードは現在......
『あなたに私の居場所は教えない』
「は?」
『あなたが寝てる間に隠れさせてもらいました』
「お前は神なんだろ!?世界に干渉するなよ」
『いや〜しますよ。その方が楽しいじゃないですか。まぁ、魔神側かあなた側か、どっちについてもいいんですけどね』
「ならこっちに.....」
『あなたは最近強くなりましたよね。この私を退けるほどに。だからこそです。だからこそあなたの敵に回るんですよ。では、さよなら』
「おい!」
〜 ゼード 探知不可 〜
「くそっ!あの厄介な奴がまた自由に動けるようになってしまったなんて」
その時ファルツからの通信を知らせるアラームが鳴り響いた。
『ミノル、まずい事になった』
「な、何があったんですか!?」
『獣王国が.....滅びた......』




