傑の異変
シスター・カトリーヌ
先代からの王宮専属シスターであり人族No.2の聖属性魔法の使い手。彼女は人々に愛の輪を広げ、一時期荒んでいたこの国を立ち上げた1人である。
「貴方からは魔の気が感じられますわ
祓って差し上げましょう」
「大丈夫ですよ。俺は悪の道には堕ちてませんから」
おそらく魔の気とはスキル《強欲の罪》のことだろう。鑑定したのか単にシスターとしての力なのかはわからないが見分けられるとは厄介な相手だ。
「頂きます。《鑑定Ⅺ》《強欲の罪》」
「そうわさせませんわ。《聖職者》-[聖属性魔法]-[魔封殺]」
〜カトリーヌ
人族 56歳 聖職者 平民
レベル 97
攻撃 20 物理防御 60
魔法防御 1000(魔属性耐性 2000)
魔力 10000(残量8000)
素早さ 60 知力 200
スキル
《聖職者》[聖属性魔法][魔属性耐性]
[愛の謳][魂の解放]
魔法 聖属性魔法 〜
強欲の罪が防がれたせいで聖職者を模倣することが出来なかったが、能力値的には傑の方が少し上だ。苦労はしないだろう。更に今回の鑑定でスキルレベルが最大になった。
〜所持スキルの一部が複製され片方が砕け散りました。
スキルの残滓と貴方の過去が《強欲の罪》により強制進化及び統合されました 〜
「はぁ!?」
攻撃をしながらウィンドウを見ていた傑に異変が起き始めた。
〜スキル《東の王》《男の娘《獅頭星脚》.................................................
悪魔界が激震し始めました
強制転送されます! 〜
「は?なんでだよ!」
途中でスキル取得が止まり眼の前に禍々しい扉が現れたかと思ったらその中へ吸い込まれていった。
「うわぁああ!」
「だから言いましたのに......まさか悪魔界に引きずり込まれるなんて」
*****
メリド・グラフ
アーニチュラリー武装中立国内最強の魔術師
1秒先の未来を視ることができ、思考加速と無詠唱のコンボで敵を圧倒する。
「ライト君、全力でかかって来ると良いぞ」
「うん、最初からそのつもりだ」
大魔導士同士の戦いは激しい光と爆風、振動が暴れまわる。
スキルと職業的にはライトの方が優っているが、彼はたった二時間で手に入れたものだ。経験が浅すぎる。
「そんなものかね?」
「まだまだぁ!《秘伝魔法》-[魔力海切断]」
ライトは秘伝魔法を使いメリドの潜在魔力の供給をストップさせた。これで相手は現在の自身の表層魔力のみで戦わなければなくなった。僅かにだが2人の差が縮まった。
***
グレイブ・テツブン
齢二十にしてこの国の拳闘士団長に任命された期待のルーキーで、将来は拳聖にもなると思われている。
「なんでそんな自信満々なの〜?」
「うるせぇ!《穿鎧拳》奥義、身体削ぎ!」
「《鋼鉄拳》八の拳、金剛不壊」
《穿鎧拳》の奥義、身体削ぎは鎧を無視して相手の身体を削ぎ落とす15連撃の必殺技だ。レベル50までの相手では防ぐこともままならず死んでしまう。それ以上の強者でも防ぐことは極めて難しい速さで攻撃してくる。
だが、元々防御特化型のグランはそこに《鋼鉄拳》の金剛不壊を使用することでグレイブの技を完璧に防ぎきった。
「なっ!なに〜!?」
これ以降もグランが圧倒し続けた。




