決闘
〜迷宮をクリアしました〜
全階層分の報酬を授与します
このメッセージとともに激しい頭痛が傑たちを襲った。65層からクリアしたのだ。
要するにチートだ。迷宮システムに入り込み
9人全員がクリアしたことにしたのだった。
彼らはそれぞれ職業に応じた称号を手に入れ、迷宮の各階のクリア時のスキルを一気に取得、その中でも自動統合されるものもあったためとんでもない情報量になった。
「実、お前......」
「ごめんごめん」
「え〜つまんなよぉ〜」
「ごめんごめん」
迷宮の外に出ると多くの国民や兵士がいた。
人々は皆、実たちを見ようとしている。
困惑していると、兵士の1人がやってきた。
「おめでとうございます!城までお越しください!」
城へ到着するとまたあの態度の大きい王様が座っていた。
「お前ら何故ここを出てからたった4時間であの迷宮を攻略できるのだ」
実際は移動で1時間ずつなので迷宮攻略には2時間しか使っていない。
「お前らの腕前見極めさせてもらおうか」
どうやら攻略したことが信じられないようだ。しかし何故攻略したことを知っているのだろうか。
後ろの扉から8人の男女が現れた。
「真ん中のお前は俺と、金持ちはシスターと
そこのチビたちは宮廷魔導士、近衛騎士と、でかいのは我らが誇る重戦士と、細身のお前は王国最強の盾と戦え」
「ここで、ですか?」
「そんなわけないだろ、移動するぞ」
急に決闘を申し込まれてしまった彼らは国内にあるコロシアムへ向かった。そこには席を埋め尽くすほどの観客が待機していて騒がしかった。
『さぁ!始まりましたー!我が国の最強とぉ迷宮をたった2時間で攻略した旅人のエキシビションマッチだぁー!こんな戦い、もう見られねぇかもしれないから目に焼き付けとけよ!』
「「「うぉーーーーー!」」」
実況の男はとても興奮していて、それに負けないくらいの熱狂ぶりを観客たちは魅せていた。そして、徐々にコロシアムに変化が訪れる観客席とコロシアムの天井に薄いピンクの膜が張られ始めた。防御魔法なのだろうか。
さらに、区画に分けられ正面の相手としか戦えないようになった。
戦う相手はみな意気揚々としている。国王もその例外ではない。
「貴様、名は?」
「田中実だ」
「わたくしはカトリーヌ、あなたは?」
「俺は西園寺傑」
「わしは国内最強の魔法使いメリドじゃよ。お主みたいな子供に、と皆は言うだろうがわしはわかっとるよ。君は強い。名を聞いてもいいかな?」
「俺はライトだよ、爺ちゃん」
「俺様は最強の拳闘士になる男、グレイブだ!てめぇみたいなガキには本気出さないから安心しな」
「僕はグラン!なんでそんな自信満々なの〜?」
「私たちはソー、マジ、アラーよ。あなたたちは?」
「私たちはアヴィ、ラヴァ、レンです。よろしくお願いします」
「俺はガイだ!お互い頑張ろうな!まぁ俺が勝つけどな!ぬははは」
「ユリウスだ。善処しよう」
「僕はガルンです」
「僕はデュアルだよ〜。よろしく〜」
王国史上初の国王自ら闘いを挑んだ決闘が今始まる。




