2つの試練
100層目で終わりだと思っていた一行はまだ試練があることを聞き、さらに探索を続け現在150層まで到達していた。
101層からは今までになかったギミックが沢山追加されていて攻略難度が上がっていた。
転がる針付きの鉄球、各種属性付き矢、通路が切断されたりと気を抜けない状況だった。
「完全に殺しに来てるよな」
「そ、そうだね。気をつけないと」
と次の瞬間傑の目の前の空間に歪みが生じ、そこから一筋の闇が傑に向かってものすごいスピードで突き刺さった。
「傑っ!《時ノ支......え?」
時を止めようとするが使用制限がかかっているらしく、発動しなかった。空間の歪みから出た闇は傑の中へ染み込んでいった。そして、闇は傑から離れていった。
「傑!?大丈夫か?」
「あ、あぁ。大丈、ぐはっ!」
ピシッと傑の体に亀裂が入り、身体中に広がっていった。そして、傑は消滅した。
「おい!傑っ!どこ言ったんだよっ!」
「うわぁーん。スグル兄ちゃんがぁ、消えちゃったよぉ」
「おいおい、まじかよ。傑?お前はこんなとこで死ぬ様な奴じゃねぇだろ?帰ってこいよ!」
何が起きたんだろう?確か俺の中になにかが入ってきて......あれ?それから何が?
〜体力が0になりました。スキル《異常》の非表示能力の一部を再表示します。
このスキルを持つものに体力のステータスを追加する。この数値が0になった時、次の5つのうち1つがランダムで発動する。
1. 現在時刻に初期地点に復活する
2. ステータス類および記憶等を保存し人生開始時に戻る
3. 記憶以外全て初期化し人生開始地点に戻る
4. 全ての位置情報がスキル保持者の体力が0になる前に戻され、死がなかったことになる(スキル保持者の記憶には残らないが、記憶系スキル保持者には記憶が残ることがある)
5. 世界が改変され死という事実が消滅する(スキル保持者のみの記憶に残る)
では抽選を開始します......
結果は5、です。
世界の改変を開始.....何者かによる妨害を確認......回避、隠蔽に成功......改変成功しました 〜
世界が巻き戻ったかの様に感じられた。別の世界に入った様な気もした。一体何が起こるのだろうか。
「......傑?大丈夫?」
「え?大丈夫って俺に何かあったの?」
「さっき傑に何かが入っていってそれから気を失ってたんだよ」
どうやらなの攻撃で死なず、気を失うだけだった様だ。
「でも、おかしいな。」
「何が?」
「傑から闇が抜けてからすぐに鑑定したんだけどね......」
「《鑑定Ⅷ》!」
〜 名称不明
効果 対象を完全に破壊する
当たれば即死、レジスト不可 〜
「おい!傑大丈夫か?」
いつまで経っても効果が現れずさらには息もあることから効果がなかった事が判明した。
「......ってことがあったんだよ」
「あぁそれは俺のスキルが......っうああ」
「大丈夫?」
「教えられないみたいだ」
改変されたことを伝えようとすると激しい頭痛に襲われ、言葉を発することができなかった。この事を伝えることは無理そうだ。
それからはより警戒して探索を続けた。
200層
『第2ノ試練ヲ与エル』
一つ目の試練と同じ様にステージが変化した。変化後のステージには二つの扉と石盤が現れた。
〜ニノ試練
二手二分カレ試練ヲ行エ 〜
「どうする?」
「人数制限とかないからな」
じっくり考えて4人ずつの2チームで行くことにした。
チーム1
傑、ユリウス、ライト、グラン
チーム2
実、ラヴァ、アビィ、レンという感じで分かれた。
「じゃあ俺たちは左に行くな」
「お互い頑張ろうな」
実チームが右の扉を開けた先には自分たちが立っている足場と遠くに見える扉がある足場のみがあった。下を覗いてみると底がなさそうなくらいの深さだったので降りることはできないだろう。
「どうするんだろ?」
一方傑チームが扉を開けた先には机と人数分の椅子、そして箱が置いてあるだけの簡素な部屋だった。箱の中には球体とパズルのピースがたくさん入っていた。
『試練ヲ開始スル。部屋二入リシ者、迷宮ヲ作リ出セ。暗闇二入リシ者、反対側ノ扉ヲ目指セ。以上ダ』
「俺たちはこのパズルを完成させればいいみたいだな」
「そうだね、頑張ろー」
「反対に行けって言われてもどうやって行けばいいんだ?」
ラヴァが竜化して空を跳ぼうとするが体が浮くことはなかった。空を飛ぶことは禁止されているらしい。今回の試練は制限が多そうだ。
「あれ?このパズル同じ形のやつがたくさんあるんじゃない?」




