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普通すぎる俺の異世界転生  作者: 夜ノ彗
傑の行商生活?
24/76

記憶

海を渡りきった傑とユリウスは乗組員と別れ徒歩や馬車ならぬラクダ車などを使い移動を開始した。海沿いには小さな街があるのみで他は見渡す限りの砂漠が広がっていた。周辺の地形を把握した彼らは出発前に食材と水を多めに購入した。砂漠にはモンスターもろくに住めないほどに草木が生えず天然に水が湧いているところも数少ないので弱いモンスターなどは到底生き延びられず環境に適応した強力なモンスターが少しいる程度だったので安心して進むことができた。

「それにしてもアチィな」

「念のため水や食料をちゃんと節約しておきましょう」

荷車というよりキャンプのような物を運ぶキャルメというラクダ型の生き物が有能で越えるのが難しそうな巨大な砂の山を半日で越えることができるのだ。

山を2つほど越えた時に傑が何かに気がついたので少し寄り道してみると、そこには砂に埋もれたピラミッドがあった。

キャルメを外に繋ぎ恐る恐る中に入ると傑が危惧していたミイラ型のモンスターは出てこず、最奥部に宝箱があるだけだった。それを開けてみると中からはアイテムが出てきた。

傑は暇つぶしに石を並べていたときに偶然手に入った《鑑定》を使った。

〜王ノ心 古代の王の心臓

     食べると古代王の記憶と力を手

     に入れることができる、選ばれしもの 

     にのみ与えられる秘宝 〜

「選ばれたってことなのかな?......えーでも食べるのはな」

秘宝と聞きさらには力を手に入るとなればすぐにでも使いたいところだが、食べるとなるとほとんどの人が躊躇するだろう。

傑ももちろん躊躇した。横ではユリウスがいらないならくれよとたべたそうにしている。

あげようかと迷ったが傑は我慢して食べることにした。

「うっいただきます......うぇって、ん?美味しいなにこれ果物みたい」

と傑は言っているが側から見たら心臓をおいしそうに食べる異常者だ。

〜王ノ心を体に宿しました。

スキルを獲得

《古代王の思想》 王に仕える者を従える

《カリスマ》   相手の心を惹きつける

《歴代王ノ呪術書》引き継がれてきた一族

         の呪術を扱えるようになる

包帯者(ミイラ)》包帯で全身を巻き長き眠りにつく

     眠る前に受けた傷や状態異常は    

     目覚めると同時に修復される 〜

いろいろ使えそうなスキルが出て嬉しい傑だが王の記憶が入るとだんだん顔色が悪くなってきた。心配したユリウスが声をかけると、

「嘘、だろ?」

「おいスグルどうした?」

傑は何故砂嵐の中遠距離にこの遺跡があることに気がついたのか、何故なにもしていないのに選ばれし者になったのか王の記憶を見て理解した。それは王の記憶ではなかったのだ。ではだれの記憶だったのか、それは記憶を見た者、そう傑の記憶だった。

傑はこれを見た時に全てを思い出した。

彼は1500年前この世界の半分を支配する王だったそんな彼に死期が近づいた頃ある魔法を作り出した。その魔法の名は輪廻転生。それを使い別の世界に魂だけを送り転生させた。

彼はこの世界に偶然連れてこられたのではなく帰ってきただけだと気づいた。彼は1度目の転生をするまでの70年分の記憶を一瞬で取り込んだため脳の処理が追いつかずその場で倒れてしまった。

ユリウスは傑を抱えてキャメルの元へ向かった。そして今までよりも速く走らせ次の街へ急いだ。

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