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午前中の星たちへ  作者: mountain
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靖国一星という人間

僕には、これといった趣味や特技、秀でた点は特になかった。いや、産まれたときから何もなかったのかもしれない。簡潔に言うと僕は他人から見るとかなりつまらない人間であるだろう。そんな僕の名前は、靖国一星(やすくにいっせい)であった。僕の中身とは随分かけ離れている大層ご立派で大変目立つ名前であった。だからいつも僕は、人から中身と名前のギャップ差が激しすぎることから学生時代、まるで午前中の輝けない星みたいだね。と好きな異性から言われた言葉が今もまだ心に精神的なダメージを与えるとともにそのときの周囲の反応が忘れられないでいる。その思い出はそれから10年間経っても夢に出てくるとは今の僕には考えられないだろう。こんな僕はなんやかんやで高校を卒業後、大学へ進学をしようか迷った挙句、あまりに迷いすぎて進学も就職もすでに手遅れ状態になった時であった。ふと見た新聞の広告欄に『何でもお願い叶えます!電話一本で悩みなし〜三葉堂〜』というあまりに非現実的な広告が目に入った。その夜悩んだ結果両親にその事を伝えると藁にもすがる思いで何でもチャレンジしてみなさい、と真面目なトーンで言われた。自分でも流石にあのトーンで言われるとへこむところもあるくらいだ。今日が金曜日だったことも幸いして翌日にその三葉堂を訪ねることにした。

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