表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
綺石のクラウン  作者: もももか
第九章 『スギライト』
91/145

XI

翌日。

チャロアイトに歴史的機転が起きた。

国王・スギライト、並びに王族が所有する財産の半分を国民に明け渡すという条例が出され、我先にと押し寄せた民衆でチャロアイト宮殿は荒れに荒れていた。

身を案じ、宮殿の一室で身をひそめていたマリアライトと子供たちが見たものは、暴徒と化した民衆が住まいの宮殿を荒らしていく様だった。

「お兄様、怖いよぅ……」

「ここに居れば安心だよ」

怯えて震える妹のレピドライトに優しく声をかけるタンザナイト。

しかし、末っ子のエレスチャルが声を上げて泣き出してしまい、二人も釣られて泣き出してしまった。

窓から様子を伺っていたマリアライトはあるものを見て身を乗り出した。

蛇柄のドレス。コレクションルームで飾られていたそれを民衆が宮殿から持ち去ろうとしていた。

「お待ちなさい!それはわらわの誕生日を記念して作らせたドレスよ!?まだ一度しか袖を通していないのに!!」

今にも窓から飛び降りそうな勢いのマリアライトを近くにいた使用人達が必死に止めている。

思い出の宝が次々に奪われていく。

声を上げてもそれを止める術はなく、マリアライトは絶望に打ちひしがれる。

「あんまりだわ!どうしてわらわたちがこんな目に合わなければいけないの!?」

そう嘆くマリアライトの隣、スギライトは一言も発しないまま一連の様子を見ているだけだった。

長い前髪が肌寒い風になびく。

負傷した利き腕は、首から布を通して吊られていた。

何も言わない夫に気が付いて、マリアライトは声を荒げた。

「貴方も何も思わないの!?」

途端、スギライトの握り締められた手が勢い良く手摺に叩きつけられた。

顔を歪ませ、瞳がこれ以上ない憎しみに尖っている。

初めて目にする夫の荒々しい一面に、マリアライトは声を失う。

「アレキサンドライト……!!このままで済むと思うな……!!」

握り締められた拳が白くなって震える。

収まらない怒りと憎しみのあまり口調も変わるスギライトは、一人アレキサンドライトに復讐を誓った。

【ロイヤルゲームのルール:9】

七国王ヘプタークが敗北、もしくは死亡した場合、死神は新たな七国王ヘプタークを立てる』

新たな七国王ヘプタークの出現により、新たな歴史が作られる

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ