IX
「何でよりによって貴様なんかと探さねばならんのだ」
「その言葉、そっくりお返しするよ」
公平にくじ引きで決めましょうと提案したルーベライトに従った結果がこれだった。
ルーベライトよりかはまだ城の敷地に詳しい分、彼と組むのは妥当なのはわかるのだが、腑に落ちないのはお互い様の様だった。
「やっぱり茂みとかに隠れてるよね。ネコくーん、いる〜?」
しゃがみ込み、茂みの下を確認していくクオンタム。
けれど、探せど探せど手掛かりは掴めなかった。
「ほら、プンプン王子も探しなよ!やる気あるの!?」
「私に地べたに這えと言うのか?」
「しょうがないでしょ?さっきの事バラされたくなかったら協力しなよ!」
先程笑顔でネコに近寄ろうとしていた事を指摘され、アイオライトは渋々地に膝を付け茂みの中を伺う。
「いないぞ」
「そんな直ぐに見つかるわけないでしょ?いいから黙って探しなよ!」
舌打ちしながらも言われた通りに茂みの中を探すアイオライト。
すると土の上に小さな足跡が見えた。
目で追うと、ある方向に歩いて行ったのがわかり、その足跡を辿る。
「フン。所詮は畜生の頭、詰めが甘いのだよ」
そう言いながら茂みを掻き分けた時だった。
目の前に探していた白猫がいた。
「にゃー!」
白猫の鋭い爪がアイオライトの顔に走る。
「ぐあぁぁぁ!!!?」
「あ!いた!」
クオンタムの声に驚き、白猫は駒を咥えたまま走り去ってしまった。
「何してんのさ!?逃げられちゃうでしょ!?」
掻かれた顔を抑え蹲っているアイオライトに言うと、彼は怒りに体を震わせていた。
「おのれ……一度ならず二度までも……!!ラズライト次期国王の私に傷を付けた罪……唯で逃げれると思うなよ……!!」
完全に怒りの火が付いたアイオライトは直様白猫の後を追う。
大人気ないな〜と呆れながらクオンタムはその後に続くのだった。




