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綺石のクラウン  作者: もももか
第七章 『キャッツアイ』
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IV

「何をやっているんですか、大の大人が揃いも揃って」

半ば呆れた口調でセラフィナイトが言い寄った。

「ごめん、ちょっとやり過ぎちゃったかも……」

「アレクの力になればと思ったんですが……」

「あれくらいで失神するとは誰も思わないだろう」

申し訳なさそうに謝るクオンタムとルーベライトだったが、アイオライトは相変わらずいつもの調子だった。

アレキサンドライトはソファに座り、毛布に小さく包まって震えていた。

余程怖い思いをしたのだろうと、見るからに気の毒な気持ちになる。

「陛下、大丈夫ですか?」

セラフィナイトの声にも反応できないアレキサンドライト。

完全に生気が抜け切っている彼に再度声をかける。

「ごめんねアレク、大丈夫?」

「もうしませんから許してくださいな」

「ほら、プンプン王子も謝んなよ!」

「何故私が謝らねばならんのだ?」

「君が提案してやった事でしょ!?」

「実行したのは貴様だろう」

「あ!人のせいにする気!?卑怯者ー!」

卑怯者という言葉に眉間を寄せたが、ルーベライトがそれを咎めた。

「お兄様、一緒に謝りましょう?」

「……ルーベがそう言うのなら、仕方ない」

「それ謝罪の気持ち一切入ってないよね?てゆーか一番楽しんでたのルーベさんじゃない?」

アレキサンドライトは思わず顔を上げてルーベライトを見た。

目が合ったルーベライトは少し間を開けて、ニコリと微笑んでみせた。

花が咲いたようなその笑みに、アイオライトは心底惚れ惚れとし、クオンタムは誤魔化すの上手いなと内心毒付き、セラフィナイトは頭が痛いとため息をつきながら額に手をやった。

アレキサンドライトは先程の恐怖を思い出し、一人小刻みに怯えていた。

「とにかく、今日はこれでお開きにしてください。夜も遅いですし、ルーベライト姫は部屋までお送りします。アイオライト様もお部屋を用意しますから、今日は城でお休みになってください。クオンタム様は早々にお引き取りください。」

「えー!なんで僕だけ帰らないといけないのさー!?」

「当たり前だろう。貴様とは格が違うのだよ」

「よく言うよ、約束もなしに厄介になる癖に」

「まぁまぁ。クオンタム様も今度ご一緒にお泊り会しましょうね」

「え!?ホント!?呼んでくれるの!?」

「はい」

「おい貴様!ルーベに何をする気だ!?」

「何もするわけないでしょ!?いい加減にしなよ!」

大人気ない二人のやり取りに、またも頭を抑えるセラフィナイトだった。

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