II
時は少し戻り、ロイヤルゲームを終えたばかりの刻。
死神の鍵を使いシャーマナイト城に戻ったプラチナとアメジスト。
そして死神・レヴィアタンに手招きされ、ゆっくりとシャーマナイト城に足を踏み入れたアレキサンドライト。
アレキサンドライトの腕はロイヤルゲームで負傷し、白い軍服が血で赤く染まっていた。
表情に生気は無く、虚ろな瞳に光は差さない。
「いらっしゃい。少し悪趣味だけどゆっくりして行ってね」
どこか他人事のように笑うレヴィアタンの言葉にも反応せず、虚ろな瞳は視線が定まらないでいた。
「災難だったけど、これがロイヤルゲームのルールだから。殺されなかっただけでも拾いモノよ?まぁ、場合によってはそっちの方が楽だったりするんだけれど」
反応のないアレキサンドライトに飽きたのか、レヴィアタンはつまらない男と言い捨て姿を消した。
「アメジスト、手当をしてやれ。話はそれからだ」
見兼ねたプラチナはそう言うと、一人足早にその場を離れた。
見慣れない城の様式。
壁に掲げられた黒い蛇の御旗。
床に敷かれた赤い絨毯。
等間隔に灯された松明。
サンドライトのものとは違う様式のそれらをぼうっと見つめていると、怪我をしていない方の腕を取られた。
黒騎士・アメジスト。
シャーマナイトでは珍しい銀色の髪と紫の瞳。
そして額に大きな傷。
「……来い」
静かにそう告げられ、アレキサンドライトは大人しく彼の後に続いた。




