「殿下を解放してください!」
短いです
「殿下を解放してください!」
私の婚約者の浮気相手から、突然言われた。
学園のテラス。沢山の生徒が寛いでいた。
…解放しろって何?私、婚約者である王子殿下を足4の字固めとかしてるの?
「それは、殿下の意思なの?」
私は確認しておいた。
「当たり前だ!お前とは婚約破棄だ!早く俺を解放してくれ!」
殿下が横から言った。
私、知らずに腕四方固めとかしてたのかなぁ?
とりあえず解放すれば良いのね?
「本当に解放して良いのね?」
「さっさとしろ!」
「では、婚約を破棄しましょう」
「早くしろ!」
「こちらに婚約破棄する為の書類があります」
侍女に持たせていた書類を渡す。
「ご署名を。これで、解放されますわ」
「分かった」
内容も見ずに署名する殿下。
大丈夫なの?将来が心配だ。
「殿下は解放されました」
書類を受け取り確認して、近くにいた文官に渡してから言った。
「やったわ!」
「これで自由だ!」
喜ぶ殿下と浮気相手。
「えぇ。王族ではなくなり、平民になるので自由になりますね。おめでとうございます!」
私は冷静に言った。
「「は?」」
殿下と浮気相手が目を丸くした。
「殿下は、側妃様のお子。側妃様は、元平民。公爵家の私と婚約したから王位継承権が繰り上がっただけなのに、王命の、私との婚約を破棄したので、契約違反により、平民となります」
「「はぁ!?」」
「王族から解放されたかったのでしょう?これで自由ですね。おめでとうございます」
「ふざけるな!」
殿下は護身用の剣を抜いて、剣先を私に向けた。
「平民がこのような場所で、私に剣を向けるとは…衛兵、平民を投獄しなさい」
「ま…待て!やっぱり婚約破棄は無しだ!」
殿下は慌てて言った。
「もう手続きは終わりましたよ。貴方は自由な平民です。平民が公爵令嬢に無礼を働いたのですから、投獄は妥当です」
書類を持った文官は、すぐに王宮に提出しに行った。
もう、手続きは終わっただろう。
学園と王宮は、すぐそこだ。
ずっと浮気していた婚約者。いつか、婚約破棄されるだろうと、書類を準備していたのだ。
平民になると聞いて、保身の為に婚約破棄は無しだ、と言うだろう事は分かっていたから、文官も呼んでいたのだ。
念の為に衛兵も呼んでいた。
どうして学園に文官と衛兵がいるのか、気にしなかった殿下はおかしい。
つまり、私は浮気殿下から解放された。
殿下と浮気相手は、衛兵に連行された。
殿下…元殿下は、平民なのに公爵令嬢に剣を向けた為に投獄された。
浮気相手は、男爵令嬢なのに、公爵令嬢に無礼を働いた為に退学になった。社交界デビュー前に社交界に出られなくなった。
私はスッキリした気分で、残りの学園生活を楽しんだ。
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